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清春編
告白
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男が突如、背後で立ち上がる気配があった。
俺は、さきほどのまま…
ゆっくりと珈琲を飲むために、ソファに深く腰掛けたままの体勢で…
もはや、恐怖で背後を振り向けない状態のまま、固まっていた。
「はは、固まってしまったか…君は、なんともわかりやすい…
さあ…清春君…真由は今、病床だ…
今更真相を隠して何になる…?ここには君と俺しかいない…正直に、話すんだ…そうすれば、真由の耳に君の声が少しは届くかも知れない… まあ、意識が戻るか…絶望的な状況…だが、ね… 」
男が俺の頭上で、深く嘆息するのがわかった。
「さあ…言え…俺もそんなに暇じゃないんでね…ああ、それにしても少しこの体勢も疲れたな…君の横に座らせてもらうよ…」
ギシリと…
ソファが男の重みを受け止めて音を立てるとともに…深く、沈み込むのを感じた。
もはや、男の方を…
真横を、見ることができない…
「さあ… 告白の時間だ…」
まるで、何かの演出のようだ…
横から…
男の舐めるような視線を感じる…
「真由、しっかり聞いておけ… これが、お前が好きだと言って結婚した、坂下清春という男の…正体だ… 」
「… … 俺、は… … 」
「ああ… 君は… …?何を、した…?」
「俺は、ふ… ふり… 不倫を… 」
「ああ…不倫を …?」
「しました… して、しまいました…真由がいるのに… あの…」
「…あ ……?
して… しまいました、だと…?」
男の声色が変わる…
ああ、俺は阿呆だ…
また、言葉選びを間違った…のか…?
俺は、さきほどのまま…
ゆっくりと珈琲を飲むために、ソファに深く腰掛けたままの体勢で…
もはや、恐怖で背後を振り向けない状態のまま、固まっていた。
「はは、固まってしまったか…君は、なんともわかりやすい…
さあ…清春君…真由は今、病床だ…
今更真相を隠して何になる…?ここには君と俺しかいない…正直に、話すんだ…そうすれば、真由の耳に君の声が少しは届くかも知れない… まあ、意識が戻るか…絶望的な状況…だが、ね… 」
男が俺の頭上で、深く嘆息するのがわかった。
「さあ…言え…俺もそんなに暇じゃないんでね…ああ、それにしても少しこの体勢も疲れたな…君の横に座らせてもらうよ…」
ギシリと…
ソファが男の重みを受け止めて音を立てるとともに…深く、沈み込むのを感じた。
もはや、男の方を…
真横を、見ることができない…
「さあ… 告白の時間だ…」
まるで、何かの演出のようだ…
横から…
男の舐めるような視線を感じる…
「真由、しっかり聞いておけ… これが、お前が好きだと言って結婚した、坂下清春という男の…正体だ… 」
「… … 俺、は… … 」
「ああ… 君は… …?何を、した…?」
「俺は、ふ… ふり… 不倫を… 」
「ああ…不倫を …?」
「しました… して、しまいました…真由がいるのに… あの…」
「…あ ……?
して… しまいました、だと…?」
男の声色が変わる…
ああ、俺は阿呆だ…
また、言葉選びを間違った…のか…?
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