456 / 544
清春編
大罪
しおりを挟む
ホテルの中…
しかも室内でしか茉優子と合流していないのに…
見られたのは食事の場面か…?
いや…もしかすると…ずっと前から、付け狙われていたのかもしれない…
この蛇のような男なら、やりかねない…
もしかして、探偵あたりを雇って、尾行でもさせていたのだろうか…
「おや…静かになったな…いやいや、清春君はいつも静か、か…
胸の内に何を抱えていても、密かに女との逢引きを企んでいても、表面上はなんでもないというような善良な人間の顔をしてその場をやり過ごす…真由も苦悩していたよ…君の、白々しい説明と、ふてぶてしい態度に…」
「なっ… 真由が… 」
そんなことを言うはずがない…きっと、この男が勝手に……誇張して…
「…ふっ… 何を今さら…驚いている…?
前にも病院で話しただろう…?真由が君のことを気にしていると、外に、好きな女でもいるのかもと…
真由にそう疑わせたのは君だ…君自身の罪だ…俺の大事な可愛い真由を…あんなにも不安にさせ…結果、死に近づけた君の罪はあまりにも大きい… 大罪だよ…」
「… … … 」
駄目だ…
何も、言えない… 何も出てこない…
もはや何を言っても、この男には全てお見通しな気がしてくる…
きっともう、全て、知られている…
茉優子の名前も、顔も…
そして、素性も… 茉優子が俺と同様、既婚者であることも、この男はつかんでいるような気がしてならない…
そう思わせる自信が…
この男の言動からは、ひしひしと感じられた…
ああ… もはや、言い逃れは出来ない…
もはや、堂々と前を向くことはできない… 全て、この男の言うとおりだ。
俺は間違いを犯した…罪を犯した…
俺は絶望的な気持ちで、
自分のひざを見つめ続けた
しかも室内でしか茉優子と合流していないのに…
見られたのは食事の場面か…?
いや…もしかすると…ずっと前から、付け狙われていたのかもしれない…
この蛇のような男なら、やりかねない…
もしかして、探偵あたりを雇って、尾行でもさせていたのだろうか…
「おや…静かになったな…いやいや、清春君はいつも静か、か…
胸の内に何を抱えていても、密かに女との逢引きを企んでいても、表面上はなんでもないというような善良な人間の顔をしてその場をやり過ごす…真由も苦悩していたよ…君の、白々しい説明と、ふてぶてしい態度に…」
「なっ… 真由が… 」
そんなことを言うはずがない…きっと、この男が勝手に……誇張して…
「…ふっ… 何を今さら…驚いている…?
前にも病院で話しただろう…?真由が君のことを気にしていると、外に、好きな女でもいるのかもと…
真由にそう疑わせたのは君だ…君自身の罪だ…俺の大事な可愛い真由を…あんなにも不安にさせ…結果、死に近づけた君の罪はあまりにも大きい… 大罪だよ…」
「… … … 」
駄目だ…
何も、言えない… 何も出てこない…
もはや何を言っても、この男には全てお見通しな気がしてくる…
きっともう、全て、知られている…
茉優子の名前も、顔も…
そして、素性も… 茉優子が俺と同様、既婚者であることも、この男はつかんでいるような気がしてならない…
そう思わせる自信が…
この男の言動からは、ひしひしと感じられた…
ああ… もはや、言い逃れは出来ない…
もはや、堂々と前を向くことはできない… 全て、この男の言うとおりだ。
俺は間違いを犯した…罪を犯した…
俺は絶望的な気持ちで、
自分のひざを見つめ続けた
0
こちらの作品は、ホラー・ミステリー大賞に応募しています。投票いただけると嬉しいです。よろしくお願いいたします。
お気に入りに追加
74
あなたにおすすめの小説


イケメン彼氏は年上消防士!鍛え上げられた体は、夜の体力まで別物!?
すずなり。
恋愛
私が働く食堂にやってくる消防士さんたち。
翔馬「俺、チャーハン。」
宏斗「俺もー。」
航平「俺、から揚げつけてー。」
優弥「俺はスープ付き。」
みんなガタイがよく、男前。
ひなた「はーいっ。ちょっと待ってくださいねーっ。」
慌ただしい昼時を過ぎると、私の仕事は終わる。
終わった後、私は行かなきゃいけないところがある。
ひなた「すみませーん、子供のお迎えにきましたー。」
保育園に迎えに行かなきゃいけない子、『太陽』。
私は子供と一緒に・・・暮らしてる。
ーーーーーーーーーーーーーーーー
翔馬「おいおい嘘だろ?」
宏斗「子供・・・いたんだ・・。」
航平「いくつん時の子だよ・・・・。」
優弥「マジか・・・。」
消防署で開かれたお祭りに連れて行った太陽。
太陽の存在を知った一人の消防士さんが・・・私に言った。
「俺は太陽がいてもいい。・・・太陽の『パパ』になる。」
「俺はひなたが好きだ。・・・絶対振り向かせるから覚悟しとけよ?」
※お話に出てくる内容は、全て想像の世界です。現実世界とは何ら関係ありません。
※感想やコメントは受け付けることができません。
メンタルが薄氷なもので・・・すみません。
言葉も足りませんが読んでいただけたら幸いです。
楽しんでいただけたら嬉しく思います。
ちょっと大人な体験談はこちらです
神崎未緒里
恋愛
本当にあった!?かもしれない
ちょっと大人な体験談です。
日常に突然訪れる刺激的な体験。
少し非日常を覗いてみませんか?
あなたにもこんな瞬間が訪れるかもしれませんよ?
※本作品ではPixai.artで作成した生成AI画像ならびに
Pixabay並びにUnsplshのロイヤリティフリーの画像を使用しています。
※不定期更新です。
※文章中の人物名・地名・年代・建物名・商品名・設定などはすべて架空のものです。


百合ランジェリーカフェにようこそ!
楠富 つかさ
青春
主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?
ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!!
※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。
表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。

ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる