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清春編
蛇
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「… … …」
男と初めて、目が合う…
蛇だ…蛇のような目で、俺を見つめている…
俺はさしずめ、蛇に睨まれたカエル… 身がすくんで、動くことが出来ない…
男は、俺のすぐ背後、ソファの後ろあたりにひたと張り付いているような体勢で控えている…。
今すぐ、逃げられるだろうか…
そうだ、今すぐ間髪入れずに、腕を振り上げて顔を殴れば、なんとか…
ああ…
駄目だ… 手が動かない…
脳からの指令が、完全に停止している。
俺の脳は…いまだ、この状況を理解できていない…
頭の中が整理できていない。
だが、この男はさっき、俺を… 跡形もなく、消すと、言った。
どういう意味だ… まさか、俺を、殺…
「さてと… 」哲也の低い声が、生温かな吐息とともに俺の耳たぶにかかる。
「…っ… !」気味が、悪い… 近すぎる… なんなんだ一体…
「清春君…そう、ビクつくなよ… 大丈夫、まずは話をしよう…」
「は… … 、話… ?」
「ああ… 君は今、なぜ俺がここにいるのかと尋ねた…俺がここにいることに、驚いているのだろう…?」
「あ…当…たり前、で… 当たり前だっ… 勝手に、… 部屋に入るなんて… … 」
敬語など、使っている場合ではない…
それ相応のことをされているのだ… 強気で行かねば飲まれる…
俺が主張しさえすれば、これは確実に不法侵入…そして、その侵入者は何故だか堂々と、居直っているような状況…
絶対におかしい… こちらが、正しいはずだ… 俺は絶対に、間違ってはいない…
いつものように、この男の妙な気迫に飲まれている場合ではない。
俺はなんとかそう、頭を切り替えて、背後の男を思い切り、睨みつけ…
男の次の言葉を待った…。
男と初めて、目が合う…
蛇だ…蛇のような目で、俺を見つめている…
俺はさしずめ、蛇に睨まれたカエル… 身がすくんで、動くことが出来ない…
男は、俺のすぐ背後、ソファの後ろあたりにひたと張り付いているような体勢で控えている…。
今すぐ、逃げられるだろうか…
そうだ、今すぐ間髪入れずに、腕を振り上げて顔を殴れば、なんとか…
ああ…
駄目だ… 手が動かない…
脳からの指令が、完全に停止している。
俺の脳は…いまだ、この状況を理解できていない…
頭の中が整理できていない。
だが、この男はさっき、俺を… 跡形もなく、消すと、言った。
どういう意味だ… まさか、俺を、殺…
「さてと… 」哲也の低い声が、生温かな吐息とともに俺の耳たぶにかかる。
「…っ… !」気味が、悪い… 近すぎる… なんなんだ一体…
「清春君…そう、ビクつくなよ… 大丈夫、まずは話をしよう…」
「は… … 、話… ?」
「ああ… 君は今、なぜ俺がここにいるのかと尋ねた…俺がここにいることに、驚いているのだろう…?」
「あ…当…たり前、で… 当たり前だっ… 勝手に、… 部屋に入るなんて… … 」
敬語など、使っている場合ではない…
それ相応のことをされているのだ… 強気で行かねば飲まれる…
俺が主張しさえすれば、これは確実に不法侵入…そして、その侵入者は何故だか堂々と、居直っているような状況…
絶対におかしい… こちらが、正しいはずだ… 俺は絶対に、間違ってはいない…
いつものように、この男の妙な気迫に飲まれている場合ではない。
俺はなんとかそう、頭を切り替えて、背後の男を思い切り、睨みつけ…
男の次の言葉を待った…。
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