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清春編
溜息
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整然と片付いたキッチン。
水回りを汚くしているとコバエが湧くことがある…哲也と交代する前に、俺がピカピカに磨いていたシンク…
真由はここを平気で、汚いままで放置する…
そのせいで嫌な匂いを発することもあり俺は残業して多少疲れて帰っても、寝る前にここだけは綺麗にしていた。
「ああ~… ごめんね、清春さん、明日の朝、やるよ~私が~」そんな時、真由はソファでくつろぎながら俺に声をかけてはくれたが、
「ん…いいよ、もう取り掛かったし、俺がやっとくよ…」大体俺は、そんな返事をしていた。
真由の明日の朝やるは… ほぼ、やらないに等しい。その通りにされた試しがない。
でも俺は最初から怒るつもりもなく、そもそも怒るような感情も気力もなく、いつも自分が気になった時に、黙々とやっていただけだ…
あの日々がものすごく遠い昔のことのような気がしてくる。
俺はドリップパックにゆっくりとお湯を注ぎ、コーヒーを抽出し始める。
やはり、小腹が空いたな…
本当は夕食後にと考えていたケーキ…
今いっそ、珈琲と一緒に食べるか…
俺は珈琲カップをテーブルに起き、真由が結婚してすぐに気に入って購入したなんとかというブランドの小皿にケーキを乗せ、ソファへ向かう。
テレビをつけると、ワイドショー番組で、顔はわかるが名前が出てこない程度のお笑い芸人が、がちゃがちゃと何かを話していた。
「はあっ…」
温かで少し苦味のある珈琲が口内に広がる…やっとゆっくり珈琲の香りを味わえ
「随分と、ため息が多いな… …」
「… … っ… … 」
声がした… と、
思った、瞬間…
すぐ、背後に人の気配…
「 え … ? 」
なん、
だ …
…?
水回りを汚くしているとコバエが湧くことがある…哲也と交代する前に、俺がピカピカに磨いていたシンク…
真由はここを平気で、汚いままで放置する…
そのせいで嫌な匂いを発することもあり俺は残業して多少疲れて帰っても、寝る前にここだけは綺麗にしていた。
「ああ~… ごめんね、清春さん、明日の朝、やるよ~私が~」そんな時、真由はソファでくつろぎながら俺に声をかけてはくれたが、
「ん…いいよ、もう取り掛かったし、俺がやっとくよ…」大体俺は、そんな返事をしていた。
真由の明日の朝やるは… ほぼ、やらないに等しい。その通りにされた試しがない。
でも俺は最初から怒るつもりもなく、そもそも怒るような感情も気力もなく、いつも自分が気になった時に、黙々とやっていただけだ…
あの日々がものすごく遠い昔のことのような気がしてくる。
俺はドリップパックにゆっくりとお湯を注ぎ、コーヒーを抽出し始める。
やはり、小腹が空いたな…
本当は夕食後にと考えていたケーキ…
今いっそ、珈琲と一緒に食べるか…
俺は珈琲カップをテーブルに起き、真由が結婚してすぐに気に入って購入したなんとかというブランドの小皿にケーキを乗せ、ソファへ向かう。
テレビをつけると、ワイドショー番組で、顔はわかるが名前が出てこない程度のお笑い芸人が、がちゃがちゃと何かを話していた。
「はあっ…」
温かで少し苦味のある珈琲が口内に広がる…やっとゆっくり珈琲の香りを味わえ
「随分と、ため息が多いな… …」
「… … っ… … 」
声がした… と、
思った、瞬間…
すぐ、背後に人の気配…
「 え … ? 」
なん、
だ …
…?
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