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清春編
快諾
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きっと哲也は…
俺の立場が危うくなろうがなるまいが、全く気にも留めずに…両親の前で真由の話をしてしまうだろう…なんら、隠すこともなく…
むしろ、自殺未遂については、積極的に話をしそうな気さえ、する…
俺は意を決して、言葉を続ける。
なんとか、断りの方向へ… なんとか
『あの…それで真由の容態も良くないままですし、話すことすら出来ない状態なので、やはりもう一度、断りの連絡を入れようと思うのですが…』
『…ん…なぜだ…?俺は全然構わないよ。
お見舞い、いいじゃないか…わざわざ遠方から…むしろありがたい話だ。
真由のことをそんな風に心配してもらえて真由も喜ぶと思うよ…そんなことなら、ぜひどうぞと、ご両親に伝えてくれ…』
『は…、はい…』
哲也の快諾が、心地悪く耳に、届く。
『では…そのように伝えますので、交代は明日両親が帰った後から…で…すみませんが、お願いします。』
『了解…悪いが急用ができて…電話はこれで失礼するよ…ご両親にはくれぐれもよろしく伝えてほしい、明日間に合えば顔を出してあらためて挨拶するが、今はなんとも…また明日、連絡する』
顔なんて、出すな… 挨拶など不要だ…
そもそも、呼んではいない
むしろできるなら、来ないでほしい…
そう言いたい気持ちをぐっと抑えて
『ありがとうございます、両親には伝えますのでお仕事もあるでしょうし、俺一人で全然大丈夫ですので、全く無理はなさらずに…では…』とだけ伝え、電話を切る。
ああ… 明日は、気が抜けない…
心を落ち着かせたい… とりあえず、
温かなコーヒーを飲みたい…
俺は真由の顔をもう一度見つめた後、
病院の喫茶店へ向かった
俺の立場が危うくなろうがなるまいが、全く気にも留めずに…両親の前で真由の話をしてしまうだろう…なんら、隠すこともなく…
むしろ、自殺未遂については、積極的に話をしそうな気さえ、する…
俺は意を決して、言葉を続ける。
なんとか、断りの方向へ… なんとか
『あの…それで真由の容態も良くないままですし、話すことすら出来ない状態なので、やはりもう一度、断りの連絡を入れようと思うのですが…』
『…ん…なぜだ…?俺は全然構わないよ。
お見舞い、いいじゃないか…わざわざ遠方から…むしろありがたい話だ。
真由のことをそんな風に心配してもらえて真由も喜ぶと思うよ…そんなことなら、ぜひどうぞと、ご両親に伝えてくれ…』
『は…、はい…』
哲也の快諾が、心地悪く耳に、届く。
『では…そのように伝えますので、交代は明日両親が帰った後から…で…すみませんが、お願いします。』
『了解…悪いが急用ができて…電話はこれで失礼するよ…ご両親にはくれぐれもよろしく伝えてほしい、明日間に合えば顔を出してあらためて挨拶するが、今はなんとも…また明日、連絡する』
顔なんて、出すな… 挨拶など不要だ…
そもそも、呼んではいない
むしろできるなら、来ないでほしい…
そう言いたい気持ちをぐっと抑えて
『ありがとうございます、両親には伝えますのでお仕事もあるでしょうし、俺一人で全然大丈夫ですので、全く無理はなさらずに…では…』とだけ伝え、電話を切る。
ああ… 明日は、気が抜けない…
心を落ち着かせたい… とりあえず、
温かなコーヒーを飲みたい…
俺は真由の顔をもう一度見つめた後、
病院の喫茶店へ向かった
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