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清春編
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「あっ… あっ… ん…やめ、あ… 」
女の声が断続的になる…
ぴちゃぴちゃと…さっきとは明らかに違う水音がする…
…時折、ちゅっとキスをするかのような音が入り混じる…
多分、男が女の身体を…胸などを…執拗に、舐めまわしているのではないか…
その証拠に、
女の声がさきほどより、より一層高くなり…その声に、なんとも表現しがたいが、女の情欲のような…色香を漂わせている…
男の愛撫がくすぐったいのか、気持ちがいいのか…
声だけでは判別し難いが…明らかに…否定的ではない…嫌がっては、いない…むしろ…
快楽に抗いつつも、結局は男のしたいようにさせ…身体を委ねている… そんな女…
「あうっ… んっ… い、やあ… んっ…」
ギシリと…再び、軋むような、音…
男が体重をかけたのか…あるいは、女が快楽に仰け反ったのか…
それにしてもこの声…
高くて、少し…ほんの少しだが、鼻にかかっているような…女の喘ぎ声…
やはり、
聞いたことがある…
そうだ…俺の… …俺の恋人…
俺の昔の、恋人… 恋人の …声 … ?
「あっ…は、 んっ… いや… いやあっ… んっ」
女の喘ぎが、より一層、大きくなる…
「… ……可愛い… 可愛いよ… おまえは変わらず… 幼い頃からずっとだ… 綺麗だ…たまらない… ここは、どうだ…?… 」
男が囁く…
「あんっ!… や…だ… …ち…ゃんっ…やあっ…そんなとこ…噛まないで…っ… は、あっ…んっ…」
男が、噛んだ…?
どこをだ…
胸か… ?
どんどんエスカレートしていくその行為…
なぜ俺が…人の情事の様子を… この耳で…聞かねば、ならないのだ…
前にも同じようなことがあった… ような…
「だめっ… ああ、んっ… だめっ…」
やはりこの声… 甘ったるい… 声…
かつての、俺の恋人のひとり…なのか…
いや… 違う… 違う、…
これは… 妻…だ…
そうだ、俺は結婚している…思い出した。
俺の妻… この声は間違いなく…
真由だ。
女の声が断続的になる…
ぴちゃぴちゃと…さっきとは明らかに違う水音がする…
…時折、ちゅっとキスをするかのような音が入り混じる…
多分、男が女の身体を…胸などを…執拗に、舐めまわしているのではないか…
その証拠に、
女の声がさきほどより、より一層高くなり…その声に、なんとも表現しがたいが、女の情欲のような…色香を漂わせている…
男の愛撫がくすぐったいのか、気持ちがいいのか…
声だけでは判別し難いが…明らかに…否定的ではない…嫌がっては、いない…むしろ…
快楽に抗いつつも、結局は男のしたいようにさせ…身体を委ねている… そんな女…
「あうっ… んっ… い、やあ… んっ…」
ギシリと…再び、軋むような、音…
男が体重をかけたのか…あるいは、女が快楽に仰け反ったのか…
それにしてもこの声…
高くて、少し…ほんの少しだが、鼻にかかっているような…女の喘ぎ声…
やはり、
聞いたことがある…
そうだ…俺の… …俺の恋人…
俺の昔の、恋人… 恋人の …声 … ?
「あっ…は、 んっ… いや… いやあっ… んっ」
女の喘ぎが、より一層、大きくなる…
「… ……可愛い… 可愛いよ… おまえは変わらず… 幼い頃からずっとだ… 綺麗だ…たまらない… ここは、どうだ…?… 」
男が囁く…
「あんっ!… や…だ… …ち…ゃんっ…やあっ…そんなとこ…噛まないで…っ… は、あっ…んっ…」
男が、噛んだ…?
どこをだ…
胸か… ?
どんどんエスカレートしていくその行為…
なぜ俺が…人の情事の様子を… この耳で…聞かねば、ならないのだ…
前にも同じようなことがあった… ような…
「だめっ… ああ、んっ… だめっ…」
やはりこの声… 甘ったるい… 声…
かつての、俺の恋人のひとり…なのか…
いや… 違う… 違う、…
これは… 妻…だ…
そうだ、俺は結婚している…思い出した。
俺の妻… この声は間違いなく…
真由だ。
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