【完結・R18】鉄道の恐怖

清春編

プレイ

これは…いつか見た夢の続きなのか…

いや…ひょっとすると現実、なのか…？
もしかして、あの男は俺で…女は、まゆ… …  いや…茉優子…  なのか…？

「あ、っん…！」
男が行為をやめるべく、腰を後ろに引くような動きをする…
ズルリと…音がしそうなほどにリアル過ぎる情景… 男のそれが露出しそうになり俺は思わず、目を背ける…

女の細い脚が…
男を逃さないとばかりに、男の尻を挟み込むかのように絡みつき、再び女の沼に、沈み込む男の、それ…

「くっ…」低い声で唸る、男…
「いやっ… だめ…   」
「… だめ、とは… ？言葉で言ってくれないとわからないな…どうして欲しい？」
再び女を揺さぶりながら囁きかける男…
「…  あ、んっ…    そんな… 」

どこまでも意地の悪い男だ…
女の言いたいことはわかっているはずなのに、わざと中途半端なところで行為をやめようとしている…

そして、言わせようとしている
やめるのをやめろと…つまり、行為を続けろと女自身に、言わせたいのだ…

男の目的はだた、それだけだ…
完全に目の前の女を…己のテクニックで弄びながら、ただただ…セックスを…プレイを、楽しんでいる…

夢なら早く覚めてほしい…
現実にしろ、夢の世界にしろ…
他人の情事ほど、見せられて面白くないものはない…  

「… ほら…言ってください…私は貴女の本音が知りたい…暴きたい…うわべだけじゃない、貴女の内心の声を聞きたいんですよ…これから…俺にどうして欲しい…？…」

男がさっきとは打って変わったような優しげな声で、女に囁く。

「あっ、ぁん… やっ…やめ…、ないで…あの…もっと、して…もっと激しく、して…ください」
「ほら…やればできる…わかりました」

男が自身の腰を一旦引いた後、女の腰を荒々しくつかみ直して、再びそこに…深く、己を打ち込む…

「ああっ…！ん、は、　あっ… … 」
「ふっ…容易いですね…もっと素直になれば…いつでも抱いてあげますよ…何度も…貴女の希望のままに…くくっ…」
　
早くなる男の抽挿…  揺れるベッド…
「は…   、あっ…ん…  や、ああぁ…！」
「っくっ… 」

互いに密着し過ぎるほど密着し、隙間なく、重なり合う二人…

俺は脱力する… 
本当に、なんなんだこの茶番は…
この男女は一体、誰だ…？
やはり、この男は俺ではない…

　　　　それだけは、わかった…