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清春編
対決
しおりを挟む実の妹が寝ている間に、こそこそとその妹の唇を奪い…あろうことか胸をいやらしくまさぐっていた男だぞ…
まごつく必要もないしそもそも質問することに、遠慮なんてする必要はない。
「あの夜あなたが、真由にしていたことについて…」
「ああ…さっきから何をまごまご言っているんだ…?時間ももう遅い、はっきり言ったらどうだ。」
段々と低くなる哲也の声…
さきほどとは声音が違うことにドキリとしつつも、言葉を続ける。
「お兄さん、あの夜帰ったときに、俺は、見たんです…」
「何をだ」間髪入れずに哲也が俺を見る。
その眼に…威嚇の光が灯るのを肌で感じたが、もう引くわけにはいかない。
「あなたが真由にしていたこと…俺の見間違いでなければ、あなたは真由に…キ… …キスを、していませんでしたか?いや…それだけじゃ、ない…真由の服の中に手を…入れて…」
「 … ほう… … 」
「… … …」
ほうとは、なんだ…
おまえはなぜ、そんなに…いつも堂々としていられる…?
怒りを覚えつつ、言葉を続けようとした瞬間、
別の声が俺を遮った。
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