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清春編
病室へ
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だが、その夜はともかく、それ以降も、今夜ですら…やはり茉優子には何も話せなかった…
真由の自殺未遂…
そして、真由の兄、哲也の…真由に対する恐ろしいほどの執着心…
本当は誰かに話してしまいたいほどに苦しく…一人で抱えきれないほどの重過ぎる話だが…それを茉優子に話したところでどうなる…
恐らく、なんの解決にもならない…
茉優子をおかしな罪悪感の沼に沈め、苦しめるだけだ…
なにより、
茉優子が俺を取り巻く全ての事態を知り…恐れおののいて俺から離れてしまうのが怖かったのだ…
本当に情けないほどに、駄目な男だ…
妻の感情の起伏に気付かず、自殺を止めることもできず…
哲也の真由に対する怪しげな行為を夫として真っ向から咎めることもできず、全てにおいて本当に情けない、駄目男だ…
「お客さん、着きましたよ!…急がれた方が… 1100円になります。」
ハッとする。
俺は支払いを済ませ、あの男の待つ病室へ急いだのだが…
「お兄さ… あっ … … … 」
男は寝ていた
いや…正しくは、真由に半分かぶさるかのように、真由の豊かな胸元に顔を乗せて、目を閉じていた…
またか…
本当に、油断も隙もない…
そう思った瞬間だった。
真由の自殺未遂…
そして、真由の兄、哲也の…真由に対する恐ろしいほどの執着心…
本当は誰かに話してしまいたいほどに苦しく…一人で抱えきれないほどの重過ぎる話だが…それを茉優子に話したところでどうなる…
恐らく、なんの解決にもならない…
茉優子をおかしな罪悪感の沼に沈め、苦しめるだけだ…
なにより、
茉優子が俺を取り巻く全ての事態を知り…恐れおののいて俺から離れてしまうのが怖かったのだ…
本当に情けないほどに、駄目な男だ…
妻の感情の起伏に気付かず、自殺を止めることもできず…
哲也の真由に対する怪しげな行為を夫として真っ向から咎めることもできず、全てにおいて本当に情けない、駄目男だ…
「お客さん、着きましたよ!…急がれた方が… 1100円になります。」
ハッとする。
俺は支払いを済ませ、あの男の待つ病室へ急いだのだが…
「お兄さ… あっ … … … 」
男は寝ていた
いや…正しくは、真由に半分かぶさるかのように、真由の豊かな胸元に顔を乗せて、目を閉じていた…
またか…
本当に、油断も隙もない…
そう思った瞬間だった。
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