【完結・R18】鉄道の恐怖

清春編

感想

気付けば、
俺はこんな風に茉優子に返答していた。

「身体は元気なのですが、あの…ただ…仕事がいまだに少しゴタゴタしていて…神経がすり減りますね…早く片付くと、いいんですけど、ね…」

そう簡単に片付くものではない…
真由が意識を取り戻さない以上、もしかしたら一生…片付かない…かもしれない…

先が…見えない…  全く…

「そうですか…それは大変…ですね…そんな状態であれば確かに、教室になんて通っている場合ではありませんね…でもやはり、退会は…残念ですね…  」

何も知らない茉優子がしょんぼりと項垂れて、そんなことをぼそりと呟く。

そんな仕草をする茉優子を可愛らしいと思うと同時に、なんとも言えない愛しさが胸に込み上げてきそうになるのを、グッと堪える。

ああ…  抱きしめたい…

綺麗な瞳を縁取る長い睫毛…

柔らかそうな白い頬…に、薄桃色の唇…  

久々に目の当たりにする茉優子は…
やはり、あり得ないほどに眩しく…美しく、　　可憐だった…

だめだ…食事中に… 俺は何を…

「これ…久々に食べましたが、やっぱり美味しいですね」

俺はおかしな感情を抱きそうになる自分を戒めるかのように、

その後やたらと… 
料理の感想を述べることに、

　　　　　　　　　力を注いだ…