【完結・R18】鉄道の恐怖

もえこ

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清春編

答え

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哲也は口を開く。

「俺は真由を…本当に…心から愛している。俺の宝だと言っても過言ではない…真由が生まれた時から…赤ん坊の時から…ずっとずっと、真由は俺にとっての一番、なのだ…真由が可愛くて仕方ない… わかるかい?清春君…」

「は…い… それはもう… わかります…」

ただし、兄弟愛ならわかるが、もし仮に、兄弟間で男女の恋愛のような気持ちを抱いているならば、話は別だ…
世で言う、近親相姦…
俺にはとても理解できない…

そう、思いながら哲也を見る。

「これまで、真由だけを見てきた。真由の成長を見届けながら暮らしてきたんだ。真由の結婚後も、真由が寂しいと言えば君の家に飛んで行ったし、真由が家に籠るのは面白くないといえば、外に連れ出して買い物や映画にも行ったりした。
だが…   どんなに俺が真由のために尽くしても、真由にとっては、君が一番なようだ…それは当たり前だね、君は真由の夫、なのだから… まあ、いい…今そんな話をここで長々しても、意味がない。 君が聞きたいのは、真由の右頬の跡…  それだったね…それは、だいたい想像がつくだろう…?」

哲也が俺を見上げてニヤリと笑う。

「いえ…  … … 」

想像はつくが、恐ろしい想像だ…
俺からはとても…口に出せない。

「それはね… … … 」
哲也が勿体ぶるように口を開く。
なんとも、忌々しい男だ…

「涙、だよ…   それは、… 俺のね…」

       涙   … ?

 

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