340 / 544
清春編
病室へ
しおりを挟む
俺と哲也は何度か真由の看護のため交代を繰り返し、三度目の交代の日がやってきた。
俺は前回と同じく3~4日分の泊まりの荷物を整え病院へ向かった。
坂下真由…
一人部屋の壁にかかるネームプレートを見つめる。
医師の話だと、真由の意識はいまだに戻らず…もしかしたらこのまま、目をさまさまない可能性も十分にある…と。
倒れて、もう二週間近い…
こんなにも長いこと目を覚さないことがあるとは…
もしかしたら本当に真由は二度と… ?
いや…そんなことを考えては駄目だ…
弱気になるな…
そんなことは絶対にあり得ない…
そもそも、何が真由を自殺に追いやったのか… 俺と茉優子のことが…ばれた…?
いや、決めつけては駄目だ…
もしかしたら、やはり哲也が… …真由に… …何か… したのでは…
だが、警察は現場の状況から、真由は自殺を図ったと断定している…
俺はまた、堂々巡りのようにそんなことを考えながら病室の入り口にそっと足を踏み入れる。
「… お兄さん…こんにちは」
病室に入ると、
哲也が… 眠ったままの真由の方に腰をかがめて何か、していた…
位置的に哲也の後ろ姿しか見えず、すぐに近寄ると哲也がぱっと…
真由から離れた。
「ああ、清春君…来たんだね」
「あ…はい… あ、あの、…」
今、何をしていた…?
真由にまた…何かしていなかったか…?
その言葉が… 出てこない
まさか…また…?
真由の口にはやはり、呼吸器がついている… 唇ではない…
まさか、真由の頬に…キスでもしていた…のか…
「あの、今… … … 」
「ん… なんだい…?」
哲也が俺を、正面から見据える。
俺の質問を許さない…とでもいうかのように、眼光鋭い目で、俺を射抜くように見つめる… なんだ、この目は…
俺はゾクリとする…
「なんだい、清春君…」
物腰は柔らかく、言葉遣いも丁寧だが、何か、恐ろしい…
「いえ…なんでも、ありません…すみません… 交代します…」
「ああ… 」
駄目な奴だ…
俺はつくづく、弱い、駄目な男だ…
俺はがっくりと項垂れながら、
近くの椅子に、腰を下ろした。
俺は前回と同じく3~4日分の泊まりの荷物を整え病院へ向かった。
坂下真由…
一人部屋の壁にかかるネームプレートを見つめる。
医師の話だと、真由の意識はいまだに戻らず…もしかしたらこのまま、目をさまさまない可能性も十分にある…と。
倒れて、もう二週間近い…
こんなにも長いこと目を覚さないことがあるとは…
もしかしたら本当に真由は二度と… ?
いや…そんなことを考えては駄目だ…
弱気になるな…
そんなことは絶対にあり得ない…
そもそも、何が真由を自殺に追いやったのか… 俺と茉優子のことが…ばれた…?
いや、決めつけては駄目だ…
もしかしたら、やはり哲也が… …真由に… …何か… したのでは…
だが、警察は現場の状況から、真由は自殺を図ったと断定している…
俺はまた、堂々巡りのようにそんなことを考えながら病室の入り口にそっと足を踏み入れる。
「… お兄さん…こんにちは」
病室に入ると、
哲也が… 眠ったままの真由の方に腰をかがめて何か、していた…
位置的に哲也の後ろ姿しか見えず、すぐに近寄ると哲也がぱっと…
真由から離れた。
「ああ、清春君…来たんだね」
「あ…はい… あ、あの、…」
今、何をしていた…?
真由にまた…何かしていなかったか…?
その言葉が… 出てこない
まさか…また…?
真由の口にはやはり、呼吸器がついている… 唇ではない…
まさか、真由の頬に…キスでもしていた…のか…
「あの、今… … … 」
「ん… なんだい…?」
哲也が俺を、正面から見据える。
俺の質問を許さない…とでもいうかのように、眼光鋭い目で、俺を射抜くように見つめる… なんだ、この目は…
俺はゾクリとする…
「なんだい、清春君…」
物腰は柔らかく、言葉遣いも丁寧だが、何か、恐ろしい…
「いえ…なんでも、ありません…すみません… 交代します…」
「ああ… 」
駄目な奴だ…
俺はつくづく、弱い、駄目な男だ…
俺はがっくりと項垂れながら、
近くの椅子に、腰を下ろした。
0
お気に入りに追加
73
あなたにおすすめの小説
小さなことから〜露出〜えみ〜
サイコロ
恋愛
私の露出…
毎日更新していこうと思います
よろしくおねがいします
感想等お待ちしております
取り入れて欲しい内容なども
書いてくださいね
よりみなさんにお近く
考えやすく
イケメン彼氏は警察官!甘い夜に私の体は溶けていく。
すずなり。
恋愛
人数合わせで参加した合コン。
そこで私は一人の男の人と出会う。
「俺には分かる。キミはきっと俺を好きになる。」
そんな言葉をかけてきた彼。
でも私には秘密があった。
「キミ・・・目が・・?」
「気持ち悪いでしょ?ごめんなさい・・・。」
ちゃんと私のことを伝えたのに、彼は食い下がる。
「お願いだから俺を好きになって・・・。」
その言葉を聞いてお付き合いが始まる。
「やぁぁっ・・!」
「どこが『や』なんだよ・・・こんなに蜜を溢れさせて・・・。」
激しくなっていく夜の生活。
私の身はもつの!?
※お話の内容は全て想像のものです。現実世界とはなんら関係ありません。
※表現不足は重々承知しております。まだまだ勉強してまいりますので温かい目で見ていただけたら幸いです。
※コメントや感想は受け付けることができません。メンタルが薄氷なもので・・・すみません。
では、お楽しみください。
イケメン彼氏は年上消防士!鍛え上げられた体は、夜の体力まで別物!?
すずなり。
恋愛
私が働く食堂にやってくる消防士さんたち。
翔馬「俺、チャーハン。」
宏斗「俺もー。」
航平「俺、から揚げつけてー。」
優弥「俺はスープ付き。」
みんなガタイがよく、男前。
ひなた「はーいっ。ちょっと待ってくださいねーっ。」
慌ただしい昼時を過ぎると、私の仕事は終わる。
終わった後、私は行かなきゃいけないところがある。
ひなた「すみませーん、子供のお迎えにきましたー。」
保育園に迎えに行かなきゃいけない子、『太陽』。
私は子供と一緒に・・・暮らしてる。
ーーーーーーーーーーーーーーーー
翔馬「おいおい嘘だろ?」
宏斗「子供・・・いたんだ・・。」
航平「いくつん時の子だよ・・・・。」
優弥「マジか・・・。」
消防署で開かれたお祭りに連れて行った太陽。
太陽の存在を知った一人の消防士さんが・・・私に言った。
「俺は太陽がいてもいい。・・・太陽の『パパ』になる。」
「俺はひなたが好きだ。・・・絶対振り向かせるから覚悟しとけよ?」
※お話に出てくる内容は、全て想像の世界です。現実世界とは何ら関係ありません。
※感想やコメントは受け付けることができません。
メンタルが薄氷なもので・・・すみません。
言葉も足りませんが読んでいただけたら幸いです。
楽しんでいただけたら嬉しく思います。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる