337 / 544
清春編
真由の願い
しおりを挟む
『嘘だ…うそ、嘘だ…、これは夢…』
かなりの乱筆だ…
普段の真由からは、ありえないくらいに…
『悪い夢だ… 夢
早く醒めて… 醒めろ… !
死ぬはずない…
お母さん… お父さん…は、
絶対… この世から、消えたりしない…だからお願いです…神様、二人を返して… 』
俺は呆然と、真由が書いたであろう乱れた字が並ぶ頁を、見つめる…
薄く茶色がかった…くしゃくしゃの紙…
涙だろうか…
水で濡れた後、乾いたかのように、紙が引き攣るように、いびつに歪んでいた。
これは、まさか、
事故の、後の日記…か…?
「 … … … 」
俺は、なんだか見てはならないものを見てしまったかのような感覚をおぼえ、
静かに、頁を閉じようとする…。
これは、だめだ…
いくら夫でも、他人である俺が、目にしていい内容ではない… 重過ぎる…
真由、ごめん…
だが、手帳を閉じようとした瞬間、たまたま視界に、文字が飛び込んできた… 次の頁の文字が…
『きっと、バチが当たったんだ…
私が、あんなこと、したから…
ごめんなさい…ごめんなさい、もう二度とあんなこと……しないから…』
あんな、こと…?
気になって先をめくるが、そこから先の記載はなく、
俺の見落としでないなら多分、そこから最後まで、白紙が続いた…
もう、いい…
今日はこの辺で…
俺はそう思ったが…
俺はその後、
二度とその手帳を
見返すことはできなかった…
かなりの乱筆だ…
普段の真由からは、ありえないくらいに…
『悪い夢だ… 夢
早く醒めて… 醒めろ… !
死ぬはずない…
お母さん… お父さん…は、
絶対… この世から、消えたりしない…だからお願いです…神様、二人を返して… 』
俺は呆然と、真由が書いたであろう乱れた字が並ぶ頁を、見つめる…
薄く茶色がかった…くしゃくしゃの紙…
涙だろうか…
水で濡れた後、乾いたかのように、紙が引き攣るように、いびつに歪んでいた。
これは、まさか、
事故の、後の日記…か…?
「 … … … 」
俺は、なんだか見てはならないものを見てしまったかのような感覚をおぼえ、
静かに、頁を閉じようとする…。
これは、だめだ…
いくら夫でも、他人である俺が、目にしていい内容ではない… 重過ぎる…
真由、ごめん…
だが、手帳を閉じようとした瞬間、たまたま視界に、文字が飛び込んできた… 次の頁の文字が…
『きっと、バチが当たったんだ…
私が、あんなこと、したから…
ごめんなさい…ごめんなさい、もう二度とあんなこと……しないから…』
あんな、こと…?
気になって先をめくるが、そこから先の記載はなく、
俺の見落としでないなら多分、そこから最後まで、白紙が続いた…
もう、いい…
今日はこの辺で…
俺はそう思ったが…
俺はその後、
二度とその手帳を
見返すことはできなかった…
0
こちらの作品は、ホラー・ミステリー大賞に応募しています。投票いただけると嬉しいです。よろしくお願いいたします。
お気に入りに追加
73
あなたにおすすめの小説

ちょっと大人な体験談はこちらです
神崎未緒里
恋愛
本当にあった!?かもしれない
ちょっと大人な体験談です。
日常に突然訪れる刺激的な体験。
少し非日常を覗いてみませんか?
あなたにもこんな瞬間が訪れるかもしれませんよ?
※本作品ではPixai.artで作成した生成AI画像ならびに
Pixabay並びにUnsplshのロイヤリティフリーの画像を使用しています。
※不定期更新です。
※文章中の人物名・地名・年代・建物名・商品名・設定などはすべて架空のものです。


百合ランジェリーカフェにようこそ!
楠富 つかさ
青春
主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?
ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!!
※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。
表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。

イケメン彼氏は年上消防士!鍛え上げられた体は、夜の体力まで別物!?
すずなり。
恋愛
私が働く食堂にやってくる消防士さんたち。
翔馬「俺、チャーハン。」
宏斗「俺もー。」
航平「俺、から揚げつけてー。」
優弥「俺はスープ付き。」
みんなガタイがよく、男前。
ひなた「はーいっ。ちょっと待ってくださいねーっ。」
慌ただしい昼時を過ぎると、私の仕事は終わる。
終わった後、私は行かなきゃいけないところがある。
ひなた「すみませーん、子供のお迎えにきましたー。」
保育園に迎えに行かなきゃいけない子、『太陽』。
私は子供と一緒に・・・暮らしてる。
ーーーーーーーーーーーーーーーー
翔馬「おいおい嘘だろ?」
宏斗「子供・・・いたんだ・・。」
航平「いくつん時の子だよ・・・・。」
優弥「マジか・・・。」
消防署で開かれたお祭りに連れて行った太陽。
太陽の存在を知った一人の消防士さんが・・・私に言った。
「俺は太陽がいてもいい。・・・太陽の『パパ』になる。」
「俺はひなたが好きだ。・・・絶対振り向かせるから覚悟しとけよ?」
※お話に出てくる内容は、全て想像の世界です。現実世界とは何ら関係ありません。
※感想やコメントは受け付けることができません。
メンタルが薄氷なもので・・・すみません。
言葉も足りませんが読んでいただけたら幸いです。
楽しんでいただけたら嬉しく思います。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる