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清春編
二人
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俺は他人の…
いや…妻である真由の手帳を見ているという少しの罪悪感を抱きながらも、パラパラとさらに頁をめくっていく。
真由は細かな作業が好きらしい…
ポップな字に埋め尽くされ、カラフルなシールがベタベタと貼られた手帳は子供っぽいが、長いこと大事に書き溜めていったのがわかる。
あ…
俺はある頁に目を止める。
大きな…
多分、プリントシールの機械では一番大きなサイズにあたるのではないかと思うが、でかでかと一枚の写真シールが頁ギリギリに、貼られている、頁…
セーラー服ではない、私服の真由と…その隣に、さっきの彼氏らしき若い男ではなく… 大学生…いや…ひょっとしたら社会人かもしれない風貌の、大人っぽい男…
それは、
若い頃の、真由の兄…
それは、間違いなく…
哲也だった。
真由がその細い腕を哲也の腕にべったりとからめ…まるで、仲の良い恋人同士のように哲也の方に頭を預けるようにして寄り添っている…
だが、哲也の方は少し違う…
少し腰が引けたような姿勢で、見た感じ、真由から離れるような体の傾きで、だが真由の腕にひかれ、なんとなく寄り添わされているような…
そんな風に見える、写真…
だがその表情は…優しい…
カメラ目線ではなく、真由の顔を少しだけ盗み見るような瞳はとてつもなく、優しい…
俺の胸が、
ドクンと音を立てたような気がした…
いや…妻である真由の手帳を見ているという少しの罪悪感を抱きながらも、パラパラとさらに頁をめくっていく。
真由は細かな作業が好きらしい…
ポップな字に埋め尽くされ、カラフルなシールがベタベタと貼られた手帳は子供っぽいが、長いこと大事に書き溜めていったのがわかる。
あ…
俺はある頁に目を止める。
大きな…
多分、プリントシールの機械では一番大きなサイズにあたるのではないかと思うが、でかでかと一枚の写真シールが頁ギリギリに、貼られている、頁…
セーラー服ではない、私服の真由と…その隣に、さっきの彼氏らしき若い男ではなく… 大学生…いや…ひょっとしたら社会人かもしれない風貌の、大人っぽい男…
それは、
若い頃の、真由の兄…
それは、間違いなく…
哲也だった。
真由がその細い腕を哲也の腕にべったりとからめ…まるで、仲の良い恋人同士のように哲也の方に頭を預けるようにして寄り添っている…
だが、哲也の方は少し違う…
少し腰が引けたような姿勢で、見た感じ、真由から離れるような体の傾きで、だが真由の腕にひかれ、なんとなく寄り添わされているような…
そんな風に見える、写真…
だがその表情は…優しい…
カメラ目線ではなく、真由の顔を少しだけ盗み見るような瞳はとてつもなく、優しい…
俺の胸が、
ドクンと音を立てたような気がした…
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