【完結・R18】鉄道の恐怖

清春編

哲也

「真由はどうだい…？　やはり、状況は変わらないか…」

哲也が俺を見下ろし、ため息をつく。

「…そうですね…ここ数日間全く、意識は戻っていません…」
俺は即座に携帯をしまいながら、そう答える…。

「そうか…　そうだ、清春君。もう数日経つし、そろそろ一度交代しようと思って来たんだよ。俺も仕事の方は全て片付けてきたからもう心配ない。君も病院のベッドではあまり寝た気がしないだろう？今日から３日間ほど、今度は俺が寝泊まりしながら真由を見守るから、君はいったん帰っていいよ。」

「え…？」

俺は聞き返す。
真由の見守りを、哲也に託す…

それは安心なようで、その実、不安な要素も多分に含んでいた。

どうしても、あの時の…あの夜の映像が頭の中をかすめてしまうのだ…。
哲也が真由の白い胸の谷間に手を差し入れていたあの映像…

結局あの後、哲也が全く我が家に顔を出さなくなり、あのいかがわしい行為について、俺が哲也に問いただすことすら、出来なかったが…

本当のところ…ずっと気になっていた…