【完結・R18】鉄道の恐怖

清春編

シンプルな質問

茉優子との淫らな行為を妄想していた矢先の、茉優子からのライン…

俺は動揺する。

別に、俺の頭の中の映像を見られたわけでもないのに、それでもなんとなく後ろめたい気持ちになりながらも、茉優子からのラインを開く。

『こんにちは、坂下さん。お元気ですか？今日は教室にはお見えになりますか？』

茉優子らしい…

ただ、それだけの文面だった。

あの夜、ちょうど茉優子がシャワー室に消えた後に哲也からの連絡を受けたため、いつものようにベッドの上でゆっくりセックスの余韻にひたりながら茉優子と話すこともなく、慌ただしくホテルを後にした…

しかもその後の数日間、俺からは一度も茉優子に連絡をしていない。

普段なら、教室以外の茉優子と会わない日でも、朝、おはようと連絡をしたり、昼の休憩時間に余裕があれば、今日のランチはなんですか？などと…たわいのない会話をラインで繰り広げていたのだがそういえば…

あの夜の翌日、茉優子から来た連絡に対し、また教室でと簡単に返信をして以降、完全に茉優子を放置…してしまっていた。

正直なところ、他のことを考える余裕がなかった。

情けないが、突然起きてしまった真由の衝撃的な自殺未遂で…
いや…自殺はまだ疑いに過ぎないがこの…とにかく信じられない事態で…

完全に…
俺はキャパオーバーに陥っていたらしい…