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清春編
容態
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真由の容態は…思わしくなかった…
診断は当初のものとさほど変わらなかった。
数日以内に突然目を覚ますかもしれない。
でも…数年間、目を覚さずにこのままの状態が続くかもしれない。
薬を飲んで朦朧とした状態で転倒した際に頭を打ったと推測されるようだが、その打ちどころも悪かったらしい…
つまりは…絶望…
俺と哲也は、医師の話を聞いてから、静かに席を立った。
そこに…医師の話には、希望など… 微塵もなかった。
ほんの少しだけ…意識が戻る可能性もあると示唆はされたが、おそらく気休めに過ぎない…
そんな気がした。
哲也と一緒に無言のまま真由の部屋に戻り、まだ沢山の管に繋がれたままの真由を見下ろす。
「清春君…俺も仕事の引き継ぎがあるから…数日、真由のことを君に任せて良いかな…?」
哲也が俺を振り返る。
「はい。もちろんです…俺は全て済ませてますので、少しゆっくりされてください。」
「…ゆっくり、だと … …?」
俺はハッとする。
しまった…
言葉選びを間違った…
咄嗟に、そう思った。
診断は当初のものとさほど変わらなかった。
数日以内に突然目を覚ますかもしれない。
でも…数年間、目を覚さずにこのままの状態が続くかもしれない。
薬を飲んで朦朧とした状態で転倒した際に頭を打ったと推測されるようだが、その打ちどころも悪かったらしい…
つまりは…絶望…
俺と哲也は、医師の話を聞いてから、静かに席を立った。
そこに…医師の話には、希望など… 微塵もなかった。
ほんの少しだけ…意識が戻る可能性もあると示唆はされたが、おそらく気休めに過ぎない…
そんな気がした。
哲也と一緒に無言のまま真由の部屋に戻り、まだ沢山の管に繋がれたままの真由を見下ろす。
「清春君…俺も仕事の引き継ぎがあるから…数日、真由のことを君に任せて良いかな…?」
哲也が俺を振り返る。
「はい。もちろんです…俺は全て済ませてますので、少しゆっくりされてください。」
「…ゆっくり、だと … …?」
俺はハッとする。
しまった…
言葉選びを間違った…
咄嗟に、そう思った。
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