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清春編
用意周到
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真由が…
俺と…茉優子とのことに、勘づいていた…?
いや…まさか…
それはないはずだ。
週に2回の英会話教室に参加し、その後、外で茉優子と二人きりで食事をすることはあっても、
二人一緒に連れ立ってホテルに入ったことなど、ただの一度もない…
自分で言うのも何だが、
俺は、用意周到な男だ。
芸能人の不倫報道でもなんでも、大抵はホテルの入り口やらで写真を撮られ…もはや言い逃れできない状況に追い込まれる。
その点、食事だけなら…
ただの友人として…英会話教室の仲間として、一緒に食事をしていたと説明すれば、逃げ切れる…
だから俺と茉優子は敢えて別々にホテルに入り、中で密やかに合流し、体を重ねていたのだ…
ホテル入り口近辺での目撃ならともかく、男女が外で二人きりで食事をしているのを見られたからと言って、どうこう言われる筋合いもない…
だからそこはあえて、隠さなかった。
あ…
だが…そうだ…
そういえば…最初だけ…
茉優子に初めて触れた…あの日…
初めて茉優子を抱いた、最初の夜…
あの、雨の夜…だけは…
あの夜だけは、二人で連れ立って、ホテルへ入った…
魅力的すぎる茉優子を前にして…自身の高ぶる感情を抑えきれずに、俺は理性を失っていた。
いやしかし、
あの夜が本当に、茉優子と通じた最初なのだ…あの夜に限って、真由に目撃されたなんてことは、確率的にもないに等しいだろう…
そもそもあの夜、真由は、何を…していたんだっけ… 随分前で、思いだせ…
「清春君… 大丈夫か…?何を考えている…?」
「はっ…」
哲也に再び声をかけられ、心臓が跳ねる。
だめだ…落ち着け…
俺と…茉優子とのことに、勘づいていた…?
いや…まさか…
それはないはずだ。
週に2回の英会話教室に参加し、その後、外で茉優子と二人きりで食事をすることはあっても、
二人一緒に連れ立ってホテルに入ったことなど、ただの一度もない…
自分で言うのも何だが、
俺は、用意周到な男だ。
芸能人の不倫報道でもなんでも、大抵はホテルの入り口やらで写真を撮られ…もはや言い逃れできない状況に追い込まれる。
その点、食事だけなら…
ただの友人として…英会話教室の仲間として、一緒に食事をしていたと説明すれば、逃げ切れる…
だから俺と茉優子は敢えて別々にホテルに入り、中で密やかに合流し、体を重ねていたのだ…
ホテル入り口近辺での目撃ならともかく、男女が外で二人きりで食事をしているのを見られたからと言って、どうこう言われる筋合いもない…
だからそこはあえて、隠さなかった。
あ…
だが…そうだ…
そういえば…最初だけ…
茉優子に初めて触れた…あの日…
初めて茉優子を抱いた、最初の夜…
あの、雨の夜…だけは…
あの夜だけは、二人で連れ立って、ホテルへ入った…
魅力的すぎる茉優子を前にして…自身の高ぶる感情を抑えきれずに、俺は理性を失っていた。
いやしかし、
あの夜が本当に、茉優子と通じた最初なのだ…あの夜に限って、真由に目撃されたなんてことは、確率的にもないに等しいだろう…
そもそもあの夜、真由は、何を…していたんだっけ… 随分前で、思いだせ…
「清春君… 大丈夫か…?何を考えている…?」
「はっ…」
哲也に再び声をかけられ、心臓が跳ねる。
だめだ…落ち着け…
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