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清春編
男と女
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「ほら…わかりますか…?見られてますよ…あなたの愛する男に… … …君に… ね…?」
男が女を突き上げるように腰を動かしながら甘く、囁く。
「いやぁ… いや…見ないで… … …さんっ…」
女が俺の方に向かって何か言っている…?
でも、語尾が全然…聞こえない…なんだ…? なんて、言ってるんだ…?
「…より一層、興奮するのではないですか…?愛する男に…他の男に淫らに抱かれて、切なくよがる姿を見られるなんてね…」男が女の腰をつかみ、再び深く、突く…
「ああっ …誰か…助け …ああっ…!!んっ…」女がビクンと跳ね上がる…。
「…無駄…ですよ…?助けなんて、来るはずがない… 何故ならあの男は… …」
やはり、語尾が聞こえない…
とにかくもう嫌だ… 醒めろ… 醒めろ… 目を覚ませ… 俺…
そう思った瞬間、ぽうっと、光が差し込む…
その瞬間、男の顔がゆっくりとこちらを見やる…
一瞬だけだが、見えた…
にたりと笑う、整い過ぎたその顔… あ … あ…
女の身体の奥深くを貫き、揺さぶるように激しく腰を動かしながら、余裕の表情で微笑むその顔が…
やっと、見えた…。
俺は、… 「ひ、…いっ…」と、多分、現実にも、声を上げた…
その男はよく知る顔だった…
哲也… 哲也だ… 哲也に、とてもよく似た男…
あり得ない情景… 面識のない、哲也と茉優子の… いや…
哲也に似た男と…茉優子に似た女との、めくるめく情事…淫らなセックスシーン…
そんなもの、… … 夢であったとしても…
当然のことながら、
見たくもなかった…。
男が女を突き上げるように腰を動かしながら甘く、囁く。
「いやぁ… いや…見ないで… … …さんっ…」
女が俺の方に向かって何か言っている…?
でも、語尾が全然…聞こえない…なんだ…? なんて、言ってるんだ…?
「…より一層、興奮するのではないですか…?愛する男に…他の男に淫らに抱かれて、切なくよがる姿を見られるなんてね…」男が女の腰をつかみ、再び深く、突く…
「ああっ …誰か…助け …ああっ…!!んっ…」女がビクンと跳ね上がる…。
「…無駄…ですよ…?助けなんて、来るはずがない… 何故ならあの男は… …」
やはり、語尾が聞こえない…
とにかくもう嫌だ… 醒めろ… 醒めろ… 目を覚ませ… 俺…
そう思った瞬間、ぽうっと、光が差し込む…
その瞬間、男の顔がゆっくりとこちらを見やる…
一瞬だけだが、見えた…
にたりと笑う、整い過ぎたその顔… あ … あ…
女の身体の奥深くを貫き、揺さぶるように激しく腰を動かしながら、余裕の表情で微笑むその顔が…
やっと、見えた…。
俺は、… 「ひ、…いっ…」と、多分、現実にも、声を上げた…
その男はよく知る顔だった…
哲也… 哲也だ… 哲也に、とてもよく似た男…
あり得ない情景… 面識のない、哲也と茉優子の… いや…
哲也に似た男と…茉優子に似た女との、めくるめく情事…淫らなセックスシーン…
そんなもの、… … 夢であったとしても…
当然のことながら、
見たくもなかった…。
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