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清春編
泥
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俺は一時的ではあるが、完全に一人の世界に入っていた…。
俺が彼女に聞いたのと同様に、今度は茉優子に、家の方は大丈夫かと聞かれた。
大丈夫…と言えば、大丈夫だが…
大丈夫でないといえば、大丈夫ではない…。
俺は迷いながらも、口を開く。
「うちは、大丈夫です…真由は…妻は既に寝ているかもしれませんし…英会話教室の日は、その後に食事をして帰るかもって話しているので、全然… 大丈夫です。」
今夜もきっと真由は…
ソファーで桃の缶酎ハイを飲みかけにし、テレビをつけたままで眠っているのかもしれない…。
もしくはまた…真由の兄が来ていて、二人仲良く並んで、談笑しているかもしれない…。
どちらにしろ、俺が早くに帰ろうが、少し遅くに帰ろうが、真由はさほど、気にしていないに違いない…。
ただ、この前のように…
突如、俺を…女の色香を漂わせながら誘ってくることがある…
ただ、それだけだ…。
「では、そろそろ帰りましょうか…」
「はい…」
茉優子ははにかんだような表情を見せ、バッグを手にする。
俺はルームキーを手にして、ドアへ向かった。
俺が彼女に聞いたのと同様に、今度は茉優子に、家の方は大丈夫かと聞かれた。
大丈夫…と言えば、大丈夫だが…
大丈夫でないといえば、大丈夫ではない…。
俺は迷いながらも、口を開く。
「うちは、大丈夫です…真由は…妻は既に寝ているかもしれませんし…英会話教室の日は、その後に食事をして帰るかもって話しているので、全然… 大丈夫です。」
今夜もきっと真由は…
ソファーで桃の缶酎ハイを飲みかけにし、テレビをつけたままで眠っているのかもしれない…。
もしくはまた…真由の兄が来ていて、二人仲良く並んで、談笑しているかもしれない…。
どちらにしろ、俺が早くに帰ろうが、少し遅くに帰ろうが、真由はさほど、気にしていないに違いない…。
ただ、この前のように…
突如、俺を…女の色香を漂わせながら誘ってくることがある…
ただ、それだけだ…。
「では、そろそろ帰りましょうか…」
「はい…」
茉優子ははにかんだような表情を見せ、バッグを手にする。
俺はルームキーを手にして、ドアへ向かった。
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