【完結・R18】鉄道の恐怖

もえこ

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清春編

白い

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俺は茉優子の体に鬱陶しいほどにきっちりと巻かれたバスタオルに、手を伸ばした。

「これ…取ってもいいですか…?」
つい…そんなことを尋ねてしまう。
流れでなんとなく剥ぎ取ればいいものを、俺の性格だ…まずは伺いを立ててからでないと、なんとなく先に進めない…。

「あの…すみません…電気だけ、…暗くしてもらえませんか…若くもないし、とても恥ずかしくて…」
茉優子が小さな声でつぶやく。

30代…確か、30半ばと言っていた茉優子…

確かに若くはないが、その顔は…そのスタイルはまだ十分、若々しい…

30代を超えると、年齢よりもしかしたら少し老けて見えるタイプの女性と、若く見えるタイプの女性が分かれてくる気がするのだが、茉優子は完全に、後者だ…

30代とはいえ、まだ20代後半だと言っても十分通用しそうな顔…シワなど、ほとんど見当たらない。
唯一笑った時だけだ。

「…わかりました…消しますね」

俺は照明のリモコンを取り、ライトの明るさを絞るが、さすがに真っ暗では何も見えない。茉優子には細かく聞かずに、表情と身体のラインが見える程度のダウンライトにする。

「これ位で…良いですか…?」
俺が茉優子を見下ろして囁くと、茉優子は恥ずかしそうに、コクリと呟いた。

「… 石塚さん…」
俺は茉優子の名を呼んで、茉優子に巻かれたバスタオルをゆっくりと取り去った。






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