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清春編
英会話
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「ありがとうございました~、こちら、珈琲半額チケットになります。また是非、お越しください!」
元気な娘が、お釣りとともにチケットを渡してくれる。
「美味しかった。また、来ます」俺はそう言って笑って店を後にする。
ふと、店を出てすぐのところで、チラシを配っている男に目が行く。
「お仕事帰りにいかがですか…?今なら入会金無料、他にもお得なキャンペーンやってます。」
どうやらすぐそこに看板が見えている、英会話教室の勧誘チラシのようだった。
英会話と言えば、実は最近、仕事上外国人に接することが多くあり、少しだけ困っている状況だった俺は、
皆が避けるようにして立ち去るその場所に敢えて向かい、そのチラシを受け取る。
「あ!!お兄さん…ご興味あります…?良かったらこの後、お時間あればご説明しますよ!」
早く家に帰っても気分が滅入ることの方が多く、さして楽しくもない。
週に数回程度、仕事にも役立つ英会話教室に通うことは、気分転換にもなりそうでなかなかいいことのように思えた。
にこやかに笑うその中年の男に押されて、
俺はその日のうちに説明を受け、翌月からそこへ足を運ぶことになった。
それから半年ほどして、
トンテキ屋で見かけたあの美人…
肌が白く、地味過ぎる服装の彼女が、
俺が通う英会話教室に入会してきて、俺のくすんだ毎日の生活に、淡く色がついたような…
そんな、気がしたんだ…
元気な娘が、お釣りとともにチケットを渡してくれる。
「美味しかった。また、来ます」俺はそう言って笑って店を後にする。
ふと、店を出てすぐのところで、チラシを配っている男に目が行く。
「お仕事帰りにいかがですか…?今なら入会金無料、他にもお得なキャンペーンやってます。」
どうやらすぐそこに看板が見えている、英会話教室の勧誘チラシのようだった。
英会話と言えば、実は最近、仕事上外国人に接することが多くあり、少しだけ困っている状況だった俺は、
皆が避けるようにして立ち去るその場所に敢えて向かい、そのチラシを受け取る。
「あ!!お兄さん…ご興味あります…?良かったらこの後、お時間あればご説明しますよ!」
早く家に帰っても気分が滅入ることの方が多く、さして楽しくもない。
週に数回程度、仕事にも役立つ英会話教室に通うことは、気分転換にもなりそうでなかなかいいことのように思えた。
にこやかに笑うその中年の男に押されて、
俺はその日のうちに説明を受け、翌月からそこへ足を運ぶことになった。
それから半年ほどして、
トンテキ屋で見かけたあの美人…
肌が白く、地味過ぎる服装の彼女が、
俺が通う英会話教室に入会してきて、俺のくすんだ毎日の生活に、淡く色がついたような…
そんな、気がしたんだ…
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