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清春編
食後の珈琲
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「へえ…そうか…清春君は結構お酒が好きなんだね… 真由と同じだ…」
真由の兄が微笑む。
「そうだね…でも私は好きだけどあまり強くないよ…飲むとすぐに、眠くなっちゃうから…」
真由が笑う。
「そうだな…本当にすぐ、寝てしまうよな、真由は…大学に入ってから初めて行った新歓コンパでも、べろべろになって友達に抱えられて帰って来たしな…あの時は驚いたし、本当に心配になったよ…」
「うん… あの日のことはほんと、反省しました… 記憶はないのになぜだか家に帰りついてるし、…起きたらお兄ちゃんが心配そうに私のことを覗き込んでるし…。」
「そうそう…真由を連れ帰ったのが同級生の女の子だったからまだ良かったが、あれがもし、わけのわからないその辺の男だったら…俺は許せたかどうかわからないよ… っていうか、そもそも無事に家に帰れていたかもわからないぞ… 危なかったな… ああ…それにしても、本当に懐かしいな…あの頃の真由は…本当に可愛かった…」
「え… やだ… 何、言ってるの、お兄ちゃん…!しかもあの頃はって限定…ちょっと、失礼じゃない…?
もう…ほら…清春さんも驚いてるよ… 」
「ああ… すまない、清春君…実は俺自身、真由に会うのが久々で…つい、昔話をしてしまったな…さあ、今度は清春君のことを聞こうかな…?」
「あ…いえ …あのすごく、お兄さんと真由さんは、仲がよろしいんですね… 俺は兄弟がいないんでなんか、羨ましいです…。」
「ああ… そうだな…両親もいなくなって二人だけになってしまったからね… なあ、真由…?」
「… う… うん、そうだね… お兄ちゃん…」
二人の間に、一瞬流れた空気…
真由が哲也から慌てて目を逸らす…少しぎこちないような気がしたのは、なぜだろう…
俺は、少し違和感を感じつつも、食後の珈琲をゆっくりと口に含んだ。
真由の兄が微笑む。
「そうだね…でも私は好きだけどあまり強くないよ…飲むとすぐに、眠くなっちゃうから…」
真由が笑う。
「そうだな…本当にすぐ、寝てしまうよな、真由は…大学に入ってから初めて行った新歓コンパでも、べろべろになって友達に抱えられて帰って来たしな…あの時は驚いたし、本当に心配になったよ…」
「うん… あの日のことはほんと、反省しました… 記憶はないのになぜだか家に帰りついてるし、…起きたらお兄ちゃんが心配そうに私のことを覗き込んでるし…。」
「そうそう…真由を連れ帰ったのが同級生の女の子だったからまだ良かったが、あれがもし、わけのわからないその辺の男だったら…俺は許せたかどうかわからないよ… っていうか、そもそも無事に家に帰れていたかもわからないぞ… 危なかったな… ああ…それにしても、本当に懐かしいな…あの頃の真由は…本当に可愛かった…」
「え… やだ… 何、言ってるの、お兄ちゃん…!しかもあの頃はって限定…ちょっと、失礼じゃない…?
もう…ほら…清春さんも驚いてるよ… 」
「ああ… すまない、清春君…実は俺自身、真由に会うのが久々で…つい、昔話をしてしまったな…さあ、今度は清春君のことを聞こうかな…?」
「あ…いえ …あのすごく、お兄さんと真由さんは、仲がよろしいんですね… 俺は兄弟がいないんでなんか、羨ましいです…。」
「ああ… そうだな…両親もいなくなって二人だけになってしまったからね… なあ、真由…?」
「… う… うん、そうだね… お兄ちゃん…」
二人の間に、一瞬流れた空気…
真由が哲也から慌てて目を逸らす…少しぎこちないような気がしたのは、なぜだろう…
俺は、少し違和感を感じつつも、食後の珈琲をゆっくりと口に含んだ。
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