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返事
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「ご馳走様でした…どうです?なかなかいけたでしょう…?」
男がおしぼりで口を拭いながら私に同意を求める。
「はい…美味しかったです。」小さく答える。
この男とこうやって一緒に朝食を摂っている今の状況が不思議だ…。
少し前までは全くの他人だった男…
でももう既に私はこの男に、全てを知られている…身体の隅々まで見られ…、何度も、唇や、ほかのいたるところにキスをされ…愛撫され…激しく抱かれた…
男が珈琲を飲み、カップをテーブルに置いて口を開く。
「では…お尋ねしましょう…決断しましたか…?
貴女が私のモノになるか…はたまた全てを潔く白状して、全てを失うか…」
「… …貴女の言う通りに…私は…貴女のモノに… なり…ます… 」
消え入るような声で、その男に告げる。
「…んん?…いまいち声が小さくて聞こえないな…なんですって…?私の…?」
男が白々しく、耳に手をあてて、再び私に言わせようとする…。仕方がないのでもう一度、告げる。
「…私は…貴女のモノに…なります…だからどうか…主人にも…職場にもどこにも…バラさないでください…どうか、お願いします…」
今度ははっきりとした口調で、男の目を正面から見て伝えた。
「本当にそれが、貴女のファイナルアンサーですね…?」
男がニヤリと口の端を歪めて私に問う。
くどい男だ。
私はコクリと頷く。
「はい…それが一番、懸命だと思いますよ…正解です。私も人に広める手間が省けて良かったです」
そう言って、カップの珈琲を飲み干す。
「では、早速ですが今から…今すぐホテルに行きましょう…いいですね…?
決断した以上、今日から貴女に断る権利は一切ありませんよ…可能な限り、私の言うとおりにしてください。」
「え…? い、…今…から…ですか…?」
「はい…今から。今日は土曜日だ…問題ないでしょう…?」男が静かに答える。
目がさっきのように笑ってはいない。
本気なのだ…今からまた、男の… 激しいセックスの相手を…
考えている途中に男にぐいっと手を引かれ、立ち上がらせられる…
「さあ…行きますよ…?この前は少し手加減しましたが…今日は貴女の口から前向きな返事をもらえたので…加減できなくなるかもしれません…」男が笑いながら、あくまで私を逃がさないようにエスコートしながら会計を済ませる。
ああ…また…
私は…この男に好きなように身体をいじられ…揺さぶられるように抱かれる…
そこに…恐怖と…
ほんの少しの淡い期待の気持ちが隠れていることに、私自身、気付き始めていた…。
男がおしぼりで口を拭いながら私に同意を求める。
「はい…美味しかったです。」小さく答える。
この男とこうやって一緒に朝食を摂っている今の状況が不思議だ…。
少し前までは全くの他人だった男…
でももう既に私はこの男に、全てを知られている…身体の隅々まで見られ…、何度も、唇や、ほかのいたるところにキスをされ…愛撫され…激しく抱かれた…
男が珈琲を飲み、カップをテーブルに置いて口を開く。
「では…お尋ねしましょう…決断しましたか…?
貴女が私のモノになるか…はたまた全てを潔く白状して、全てを失うか…」
「… …貴女の言う通りに…私は…貴女のモノに… なり…ます… 」
消え入るような声で、その男に告げる。
「…んん?…いまいち声が小さくて聞こえないな…なんですって…?私の…?」
男が白々しく、耳に手をあてて、再び私に言わせようとする…。仕方がないのでもう一度、告げる。
「…私は…貴女のモノに…なります…だからどうか…主人にも…職場にもどこにも…バラさないでください…どうか、お願いします…」
今度ははっきりとした口調で、男の目を正面から見て伝えた。
「本当にそれが、貴女のファイナルアンサーですね…?」
男がニヤリと口の端を歪めて私に問う。
くどい男だ。
私はコクリと頷く。
「はい…それが一番、懸命だと思いますよ…正解です。私も人に広める手間が省けて良かったです」
そう言って、カップの珈琲を飲み干す。
「では、早速ですが今から…今すぐホテルに行きましょう…いいですね…?
決断した以上、今日から貴女に断る権利は一切ありませんよ…可能な限り、私の言うとおりにしてください。」
「え…? い、…今…から…ですか…?」
「はい…今から。今日は土曜日だ…問題ないでしょう…?」男が静かに答える。
目がさっきのように笑ってはいない。
本気なのだ…今からまた、男の… 激しいセックスの相手を…
考えている途中に男にぐいっと手を引かれ、立ち上がらせられる…
「さあ…行きますよ…?この前は少し手加減しましたが…今日は貴女の口から前向きな返事をもらえたので…加減できなくなるかもしれません…」男が笑いながら、あくまで私を逃がさないようにエスコートしながら会計を済ませる。
ああ…また…
私は…この男に好きなように身体をいじられ…揺さぶられるように抱かれる…
そこに…恐怖と…
ほんの少しの淡い期待の気持ちが隠れていることに、私自身、気付き始めていた…。
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