【完結・R18】鉄道の恐怖

要求

「はは…どうやらその表情は…もはや、観念したようですね…それはそうですよね…ここまで全てを私に知られたら…もう、どうしようもないですよね、ふふ」

男が不気味に笑う。

「貴女には、一応いくつか選択肢がありますが、私の要求はただ一つです。」

男が脚を組み替えながら、私の方を見る。

「貴女が私のモノになる。

これから私が望むときに、私の望む場所に来て、私に全て、従ってもらう。
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　私の要求はただ、それだけです」

　　　　　　　　　モノ…？


「最初にお伝えしたように、私は貴女に金銭的な要求をするつもりはありません。」

「第一、私は全くお金に困っていませんし、そんな卑しい要求をするつもりは毛頭ありません。」

「貴女が私のモノになる。私の要求はただ、それだけです。貴女なら、簡単なことでしょう…？」

「…モノ…って…　…あ、の…ど…ど、いう意…味…っあっ…！」

男に、突然手首を強い力でつかまれる。

「貴女、やっぱり、鈍感…なんですか…？それとも…わざとですか…
大人の男が、女に…モノにすると、言ったなら…それは…もちろん」

腕ごと引き寄せられて、男に片方の胸を片手でいきなり、乱暴につかまれる…　

「…やぁ…！あ…やっめ…」　…　痛みと驚きで…、一瞬、息が止まりそうになる。


「…こういうことに、決まっているでしょう？…
　　　　　　　　　　　
…今日、安全に帰れるとまだ、思っているんですか…？本当に、おめでたいな…」


わからない…もう、どうしたらいいのか…身体が動かない…

清春さん…　助けて…　私は目を閉じた。