【完結・R18】鉄道の恐怖

もえこ

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寝耳に水

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「詳しくお伝えしましょう…。私が清春の尾行を始めて10日程経った頃、清春が真っすぐに家に向かわずに…別の方向へ向かったのです。最初は、買い物か…もしくは清春も少しは自分の時間を持ちたいのかと、ひとりで飲みにでも行くのかと思いましたが…まさかの…ホテル街へ…消えていきました。ただ…あなた方は用意周到だったのか、決して二人そろってホテルに入ることはなかった…だからまあ、最初は苦労しましたよ。清春の相手を特定するのには、だいぶ時間を要しました。」

そこまで言い切って、男はまた、チョコレートに手を伸ばす。

「まあ…最初に英会話教室に目をつけたのが正解でしたね。貴女と清春が何度も楽しそうに教室を出ていくのを目にしてから、清春の相手は貴女ではないかと、疑うようになりましたから…それで、ある日、やっと二人が繋がりました。」

「とにかく、私はあなた方の不適切な関係をつきとめたわけです。まあ、世間で言うダブル不倫ですからね…お互いの伴侶を裏切って成り立つ恋愛関係なんて、許されるものではないでしょう。私は…真由を悲しませるのがわかっていたので、真由にこの事実を伝えるかしばらくの間迷いましたが…苦渋の決断で、報告することにしました。」

男が突如、苦しそうな表情になり、自分の拳を握りしめる…。

「それが失敗だったのかもしれない…真由はその事実を知った後…ほどなくして、自殺をはかったのです。」

           

… え … 今 …この男はなんと… 言った…?


「その表情…やはりそうでしたか…貴女、清春から…本当に何も…聞いていないんですね…」男があからさまに、ため息をつく。

「真由は…恐らくあなた方の裏切りを苦にして…ある夜自殺を図りました…そしていまだに…意識が戻らず、病院で生死の境をさまよっていますよ…? 清春は…本当に馬鹿な男だ…貴女に知らせていないとは…正直私も驚きましたね…」

清春の妻が… 自殺をはかった… 

全く…寝耳に水の話だった…
清春は何も…言わなかった… 

私はショックのあまり…言葉を失った…




 


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