【完結・R18】鉄道の恐怖

もえこ

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ある男

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朝、私はいつものように自宅を出る。

家族の朝食の準備と簡単な家事を済ませ、決まった時間にマンションのロビーを通過する。

早朝で、まだ辺りは暗闇に近い。

電車の出発時刻は、午前6時05分。

いつものように改札を抜け、駅のトイレの全身が映る鏡で、身だしなみをチェックし、その後、エレベーターでホームへ降り立つ。

私の乗る位置はほぼ決まっていて、大抵はホームの自動販売機がある位置に一番近い乗降口の、ひとつ右。

今日も、いつも通りの時刻に電車がホームに入ってくる。

早朝の電車でいつも乗客は少なめ、人が多いのが苦手な私には最適な車両。

私は毎日これに乗って出社している。

颯爽と乗り込み、進行方向2人席の窓側に座る。
今日も電車は6時05分、定時に出発。

いつものように、イヤフォンをスマートフォンに装着し、音楽を聴き始める。


…何駅か通過して、ふと…気が付く。

車両内にいるあの男…

  どこかで…

   見たことがあるような気がする…


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