【完結】僕のしたこと

もえこ

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僕のしたこと 2

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僕のしたこと

みさきちゃんとは班を作るなって友達に言った。

みさきちゃんから話しかけられても、無視するように友達に言った。

みさきちゃんが何かに困っていても、助けてあげたらダメだと、友達に言った。

みさきちゃんから一緒に帰ろうと声をかけられても、断るように、友達に言った。


全ては、僕…僕だけが…彼女の…

みさきちゃんにとっての、一番の友達になるため。

そのために、そのためだけに、僕は周りの友達にたくさんのお願いをした。

みんな、ちゃんと、僕の言うことを聞いてくれた。

  
それから程なくして、
     みさきちゃんは、一人になった。

毎日一人で学校に来て、
授業中以外は、ぽつんと椅子に座ったまま。
給食も一人で食べている。
時々、先生が声をかけていて、
何人かの友達と食べる時もあるけど。

休み時間は時々図書館にも行っているみたい。
時々借りた本を図書館や教室の自分の椅子に座って、静かに読んでいる。

転校してきた初日から、湧くほどの友達に囲まれて人気者だったみさきちゃんが、


やっと…やっと一人になった。

もうすぐ、僕の出番…かな。

僕は、みさきちゃんに話しかける手順を復習する。


まずは、椅子を蹴ってしまったことを、ちゃんと謝って…

それから…それから…

       
僕が話しかけてからの、
みさきちゃんの態度や、友達になった時の表情を想像したりして…
 
    僕は、胸がドキドキするような、

            興奮を覚えた。



                  つづく
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