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僕がきっと
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誰かが、たずねる。
「ねえねえ、みさきちゃんって、どの町からきたの?」
「おうちはどのへん?」
「兄弟とかはいるの?」
「すごく、可愛い髪飾りしてるね、すごい似合ってる~」
来てから早々、みんなから質問責めの、みさきちゃん。
僕も負けじと、後ろから、「ね、みさ…」と話しかけようとするが、たくさんの声に、かき消され…た。
なんだよ… 僕が、一番に話しかけようと思っていたのに…
なんだかムカついて、僕は思いっきり、右足をケリ上げた。そしたら…
…ガンって…鈍い音を立てて、前の席のみさきちゃんの椅子の裏を思いっきり蹴っちゃった、みたいだ。
皆がこっちを見る。もちろん、みさきちゃんも僕の方を振り返った。
やっぱりみさきちゃんをかなり驚かせたみたいで、顔がこわばっている…
「ふんっ、…なんだよ、ガヤガヤ、うっるせーなっ!!少しだまれ…」
…しかもおまけの一言が、出ちゃった。
僕のこの一言で、みさきちゃんに群がっていた、たくさんの僕の友達が、わらわらと僕のところに戻ってきた。
ほらね…結局皆笑って、笑顔で毎日僕のところに寄って来るんだから。
今日はちょっといつもと状況が違うから、多分みんな、みさきちゃんのことが珍しかっただけだ。
みさきちゃん、これから僕のたくさんの友達を少しづつ、君に分けてあげる。
君がひとりっぽっちにならないように、僕が守ってあげるし、僕が一番の友達になってあげる。
最初は僕…そう、思っていたんだ…本当に…
つづく
「ねえねえ、みさきちゃんって、どの町からきたの?」
「おうちはどのへん?」
「兄弟とかはいるの?」
「すごく、可愛い髪飾りしてるね、すごい似合ってる~」
来てから早々、みんなから質問責めの、みさきちゃん。
僕も負けじと、後ろから、「ね、みさ…」と話しかけようとするが、たくさんの声に、かき消され…た。
なんだよ… 僕が、一番に話しかけようと思っていたのに…
なんだかムカついて、僕は思いっきり、右足をケリ上げた。そしたら…
…ガンって…鈍い音を立てて、前の席のみさきちゃんの椅子の裏を思いっきり蹴っちゃった、みたいだ。
皆がこっちを見る。もちろん、みさきちゃんも僕の方を振り返った。
やっぱりみさきちゃんをかなり驚かせたみたいで、顔がこわばっている…
「ふんっ、…なんだよ、ガヤガヤ、うっるせーなっ!!少しだまれ…」
…しかもおまけの一言が、出ちゃった。
僕のこの一言で、みさきちゃんに群がっていた、たくさんの僕の友達が、わらわらと僕のところに戻ってきた。
ほらね…結局皆笑って、笑顔で毎日僕のところに寄って来るんだから。
今日はちょっといつもと状況が違うから、多分みんな、みさきちゃんのことが珍しかっただけだ。
みさきちゃん、これから僕のたくさんの友達を少しづつ、君に分けてあげる。
君がひとりっぽっちにならないように、僕が守ってあげるし、僕が一番の友達になってあげる。
最初は僕…そう、思っていたんだ…本当に…
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