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日常

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「そっか… 実は俺も…めっちゃ本、好きなんだ…良かったらさ…面白い本あったら、時々、教えてくんねえ…?」
斗真君が私を真っすぐに見下ろし、
転入初日の挨拶の時みたいにニカっと…太陽のような明るさで笑う…。

綺麗な目… 片耳のピアスがキラリと眩しく光る…。
「う…うん…私…私で良かったら…いつでも…」
私の鼓動が異常に早くなる…

「やった。サンキュー…!じゃ、早速今日、帰る前に図書館、案内してくんねえ…?すぐにでも本借りたいんだけど、システムとか全然わかんなくて…」

「え!!? きょ…今日… !?」 

…心の準備が…え…  っと…

私が戸惑っているのを感じ取ったらしく、
「やっぱ急過ぎ…?駄目かぁ …ごめん、…じゃあさ、また今度でいいから…」
斗真君が遠慮したのか申し出を取り下げようとする…。

「あ…あの…今日…でも、いいです…よ…別に、帰りは用もないので…」

それは事実だった…
帰宅部だし、時々図書館に寄って帰ることもしばしば…別に急いで帰る必要もない‥すぐにそう答えると、

「マジか!やった!!ラッキー!!じゃ、帰りによろしくぅ…!」
「は…はい…また…」 
弾けるような笑顔を私に向けた後…再び、斗真君が廊下に消えていく…。

信じられない…
   
私はその日、珍しく、本の続きを読む気にもならず…
     パタンと…本を閉じた…。
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