【完結 R18】ほかに相手がいるのに

もえこ

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~余韻~

クイズ

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ルルル … ルルル  … 

「はい… 拓海……?」

「… おっ…!!葉月!や~~っと、出た…!マジで出なかったらどうしようって、思ってた…!」

「… え… ? …」

どういう意味だろう…どうして、話し方が少し慌てた感じなのだろう…直ぐにそう思った。

「… 俺、…今、どこにいると思う… ?」拓海が低い声で笑いをかみ殺したようにして、呟く…

「え… ??」

「え…じゃ、なくて… 一応、クイズなんだよ… 答えろよ?」

「え…  え・・・ どこって… 」

なんだか、嫌な予感がした。

「仕方ねえなあ… スペシャルヒント、出してやるよ… 」

「… … … 」もはや、声が出ない… この嫌な予感はなんだろう…。

「おまえの…すぐ近くに、いま~~す!」

「… …… … え… ?」

「…んだよ…反応、薄っ…!!」

「え… ?」

拓海が…私の… すぐ近くに、…いる…? 

嘘…嘘… どういう、意味… 

まさか、目撃された…?
ここは…このホテルは…この場所は…福岡からすぐ近く…、近い、場所だ…
拓海が仕事で色々な場所を回っていても、不思議じゃない…

でも… まさか…
なんで、こんなにも明るく… 拓海は私に話してくるのだろう… 

昨日から、単独行動はほとんどしていない状態だ…
私が見られているとしたら、きっと杉崎さんが一緒にいる姿も、目にしているはずなのに…。

「あ… の、… 」
駄目だ…うまく、言葉が紡げない… 

「ん…? まだ、寝ぼけてんのか…?葉月~… てかさ…」

「う… ん… 」

普通に、出張に来ていると言えばいい…

そうだ、これは、仕事だ…今、杉崎さんとホテルにいるのも…仕事の一環なのだ… 

急遽、出張に行くことに決まって、他に行ける人がいなくて、拓海にはバタバタして説明もできなかったと、なんとか普通に説明しよう…  
ずるい私は、そんなことを頭の中に思いめぐらせながら、事情を説明しようと口を開いた…。

「あ… あの、ね… 拓海… 今、私…」

「ん…? なんだよ…てかさ、押すよ… ピンポーンって、さ…」

「え… ?」 意味が、わからない…


             ピンポーン・・・ 

拓海の予告通り、小さな音がして、心臓が飛び跳ねたのがわかった…  

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