【完結 R18】ほかに相手がいるのに

～杉崎～

融合

無理だ…

今、彼女は…
もっと、奥まで来いと…　
来ていいよと、間違いなく言った…

こんな風に…セックスをしている最中の相手に…
相手の女性にこんな風に、言われれば、男のほとんどは、野獣と化すだろう…
俺も同じだ…　もはや、我慢できない…

奥まで、突き入れたい衝動…腰を激しく打ちつけたい欲望が、ゆっくりと首をもたげてくる…　

しかも、彼女も俺を求めてくれている…　だからこそ、もう…遠慮はしない…

俺は彼女の耳元で、「いくよ…」と、予告のように囁いた後、
彼女の腰を再び抱え込み、そのまま一気に彼女を貫いた…
狭く窮屈な場所で、己のそれをズンと音がしそうなほどに勢いよく押し込み…奥に突き当たる感覚…

「あああっ…　！　ん…　あっ…　は…、ぁ　」

彼女が、俺の全てを飲み込んだ直後、
小さくはない悲鳴のような声を上げ…　弓なりにのけ反る…

華奢な背中が、まるで猫が伸びをしているかのように、反り返り…　綺麗な曲線を描く…

可愛らしい双丘が、その間に…俺のそれを受け入れたまま、小刻みに震えているのが目に映る…。
その光景を目にしただけで…さらに、俺のそれが、脈動を始める…　

ドクドクドクドク…　

彼女の中は…信じられないほどに、温かだった…　
密着した、俺と彼女の肌が…
互いの身体が…溶け合って融合してしまうかのような温かさに、目が眩む…。

「はっ…　あ　…　　…　」
俺は彼女の尻をつかんだような体勢で、なんとか呼吸を続ける。

その部分を見なければ…目を逸らしていれば、なんとか少しは、このまま耐えられる…　

だが、依然として締め付けがすごい…
彼女の身体が小さいからか…華奢だから、なのだろうか…
男のそれを…受け入れるキャパがぎりぎりなのか…　

ぎっちりと隙間なく、彼女と結合した俺のそれが…完全に、悲鳴を上げている…

動きたい…　彼女も痛くないと言っているのだ…
早く、動け…
少しくらい、乱暴でもいいよ、早くやれよと…俺に指令を出してくるのがわかる…

「はぁ…　　…　　あ…　」

彼女の身体が小刻みに震えている…　
ただ、入っているだけなのに…　何度も、震えるようにしながら俺のを締め付けてきて、眩暈がしてくる…

全部、入ったよ…今度は動いて、いい…　？

今までの俺なら、そう…彼女に聞いている…

だが、もう、聞くまでもない…　

彼女は俺が思うよりも…拒否を、していないのかもしれない…
きっと、彼女も…俺を求めている…
なのに、そんなことをいちいち聞くのは無粋だ…　

今夜は…この欲望のままに…彼女を貪ろう…
俺はそう決意して、腰を動かし始めた…