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~答え~
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杉崎さんに鬱陶しい女だと、思われたくはない。
出来るだけ文章を短く、簡潔に…
私はそんなことを心掛けながら直ちに文面を作成した。
『夜分に失礼します。まだ、起きていますか…?』
ただシンプルに…その一文のみを、送信する。
私はずるいだろうか…
その続きを先に、打ち込む勇気はなかった…。
夜分にすみません、まだ大丈夫であれば、部屋に来られませんかと…
そんな風に…文章を続ける勇気がなかった。
これで、杉崎さんからなにかしらの返事がなければ、もういい…それはそれで仕方ない…
返事がなければ、なかったことにする…
明日の朝、夜眠れなかったので遅くにメールしてすみませんと、謝ろう…
そんな気持ちで、私はそのまま、ベッドに仰向けになる…。
私は馬鹿だな… いつもこうだ…
これまでの人生、後悔ばかりの人生だったような気がする。
中学の時に初めて好きになった先輩には、
何日も前からチョコレートを準備して、意を決してバレンタインデーにチョコレートを持って行ったにも関わらず、
緊張のあまり、告白もできず、渡すことも出来ず…
結局家に持ち帰って、家族に残念がられながら、落ち込みながら自分一人で食べた…。
しかもその先輩は数日後、同じバレンタインデーの日に告白されたらしい別のクラスの可愛い女子と付き合い始めた。
今だってそうだ…。
杉崎さんに部屋にお邪魔していいかと聞かれた、あの瞬間…
あの瞬間、自分の本能のままに、すぐにいいですよと言うことができていたら…。
こんな回りくどい方法で杉崎さんにアクションを起こさずに済んだのに…
実を言うと、汗が気になった…。
メイクが崩れていないか、気になった…。
他にも、沢山…
今考えれば、些細なことだ…
だけど、そんな些細なことで…私に、迷いが生じた…。
杉崎さんの立場に立てば、
杉崎さんに限って、ないと信じたいけど…もしかしたら、だけど…
こんな風に後になって連絡するくらいなら、焦らさずにすぐに返事しろよ…などと思われる可能性だってある…。
だとしても…
杉崎さんにそんな風に思われるのが一番嫌だと、わかってはいても…
私は自分の気持ちを我慢できなかった。
ピリリ… 音と、微弱な振動…
「あ… … 」思わず声が出てしまう…。
なんて、書いているんだろう…
返事が来るということは、起きているよ…と、シンプルな回答だろうか…
私はドキドキしながらも、ラインを開いた。
出来るだけ文章を短く、簡潔に…
私はそんなことを心掛けながら直ちに文面を作成した。
『夜分に失礼します。まだ、起きていますか…?』
ただシンプルに…その一文のみを、送信する。
私はずるいだろうか…
その続きを先に、打ち込む勇気はなかった…。
夜分にすみません、まだ大丈夫であれば、部屋に来られませんかと…
そんな風に…文章を続ける勇気がなかった。
これで、杉崎さんからなにかしらの返事がなければ、もういい…それはそれで仕方ない…
返事がなければ、なかったことにする…
明日の朝、夜眠れなかったので遅くにメールしてすみませんと、謝ろう…
そんな気持ちで、私はそのまま、ベッドに仰向けになる…。
私は馬鹿だな… いつもこうだ…
これまでの人生、後悔ばかりの人生だったような気がする。
中学の時に初めて好きになった先輩には、
何日も前からチョコレートを準備して、意を決してバレンタインデーにチョコレートを持って行ったにも関わらず、
緊張のあまり、告白もできず、渡すことも出来ず…
結局家に持ち帰って、家族に残念がられながら、落ち込みながら自分一人で食べた…。
しかもその先輩は数日後、同じバレンタインデーの日に告白されたらしい別のクラスの可愛い女子と付き合い始めた。
今だってそうだ…。
杉崎さんに部屋にお邪魔していいかと聞かれた、あの瞬間…
あの瞬間、自分の本能のままに、すぐにいいですよと言うことができていたら…。
こんな回りくどい方法で杉崎さんにアクションを起こさずに済んだのに…
実を言うと、汗が気になった…。
メイクが崩れていないか、気になった…。
他にも、沢山…
今考えれば、些細なことだ…
だけど、そんな些細なことで…私に、迷いが生じた…。
杉崎さんの立場に立てば、
杉崎さんに限って、ないと信じたいけど…もしかしたら、だけど…
こんな風に後になって連絡するくらいなら、焦らさずにすぐに返事しろよ…などと思われる可能性だってある…。
だとしても…
杉崎さんにそんな風に思われるのが一番嫌だと、わかってはいても…
私は自分の気持ちを我慢できなかった。
ピリリ… 音と、微弱な振動…
「あ… … 」思わず声が出てしまう…。
なんて、書いているんだろう…
返事が来るということは、起きているよ…と、シンプルな回答だろうか…
私はドキドキしながらも、ラインを開いた。
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