【完結 R18】ほかに相手がいるのに

～智花～

受身

すごい…
もう、だめだ… 
激しい動き… そして、彼…男、主導のセックス…

なんて、久しぶりなんだろう…こんな、嵐に巻き込まれたようなセックス…心地よくて…たまらない…

女に戻ったような… ちゃんと、女として抱かれているかのような…そんな、セックスだ…

比べちゃ、だめだ…でも…
修哉さんとのセックスと、何もかもが、全然違う…

今夜…私は最初から本当にほとんど、何もしていない…ベッドに転がされて…彼に完全に身を任せ…丁寧に愛撫され…そして激しく貫かれて…何度も強弱をつけて、揺さぶられて…  

「ああ…んっ… い、やあ… … んっ… 」
何度淫らな声をあげながら、身を捩って…快楽に耐えたことか…

「駄目…っもうっ… 」思わず、漏らした声…

「いいですよ、智花さん…先にイっていいよ…？」

耳元に、三橋君のくすりと笑う声が聞こえてくる…
彼の若いそれは…全く勢いを失わず…より一層堅く、変化していく… 
突かれる衝撃… 振動…その刺激全てが、たまらない感覚をもたらす…

私は修哉さんと付き合って以降、忘れていた… 

セックスの最中に私の名前なんて…多分一度も、呼ばれたことがない… 


でも、やっと思い出した…思い出せた…

受け身の…
ただ、相手にめちゃくちゃに、愛されるだけのセックスを… 

彼の激しい動きに呼応するかのように…ギシギシと、ベッドが軋む音を立てる…

「あっ、あっ…   んっ　あぁっ…」駄目だ…

もう…  限界… 

　　　　私はぎゅうと、目を閉じた…