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~智花~
腕の中
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「林さん… 林さんってば…!起きてください~このあたりですか?家… 」
ゆさゆさと揺さぶられ、はっと目を覚ます。
目の前に三橋君の顔があって、ドキリとする。
見慣れた窓の外の風景。
マンションまで歩いてすぐの場所だ…。
「あっ…!そう、そう…ここです、運転手さんここでいいです!ありがと三橋君、私はここで降りるね」
私は財布から多めにお金を出し、運転手さんに渡す。
「すみません、お釣りは最後、この人に渡してください。」
「あっ…林さん!…これ…多すぎっ… !あ… 」
「おやすみ~~また、会社でね…」
私は三橋君に笑いかけ、すぐに車を降りてゆっくりと自宅に向かって歩き始める。
なんだか、夜風が気持ちいい…
久しぶりに飲み過ぎたなとは思いつつ、楽しかったなとさっきまでの時間を思い返す。
仕事の話ばかりする飲み会は正直、全く面白くない…人の恋愛話ほど、楽しいものはない…
「ふふ… 」やはり、お酒が少し回ってきている…
「きゃっ!…」地面の何かにつまづいて、前に倒れそうになった瞬間
「あっ!!」背後で、男の声… そして、すぐにタバコの香り… え…
「え… ?… なんで、三橋、君… え… 」
私は突然、彼の胸の中に引き寄せられていた… 温かな腕の中…
後ろ抱き…されているような格好で…
何… これ…どうして… え…
え… あ… 転倒しないように、助けてくれたんだ…
酔いが回った頭が、やっと…この状況を理解する…
私が降りた後、彼はすぐにタクシーを降りたのだろう…
「あっぶねー-… 大丈夫ですか、林さん…やっぱついて来て良かったです…フラフラじゃないすか…」
「や…なんか、ごめん…ありがと…」
私はゆっくりと彼から身体を離しながら、なんとか鼓動を整える…
これは…この状況は心臓に悪い…
距離が近すぎるどころの話ではない…
彼のタバコの香りが… ゆっくりと私から遠のいていった…
ゆさゆさと揺さぶられ、はっと目を覚ます。
目の前に三橋君の顔があって、ドキリとする。
見慣れた窓の外の風景。
マンションまで歩いてすぐの場所だ…。
「あっ…!そう、そう…ここです、運転手さんここでいいです!ありがと三橋君、私はここで降りるね」
私は財布から多めにお金を出し、運転手さんに渡す。
「すみません、お釣りは最後、この人に渡してください。」
「あっ…林さん!…これ…多すぎっ… !あ… 」
「おやすみ~~また、会社でね…」
私は三橋君に笑いかけ、すぐに車を降りてゆっくりと自宅に向かって歩き始める。
なんだか、夜風が気持ちいい…
久しぶりに飲み過ぎたなとは思いつつ、楽しかったなとさっきまでの時間を思い返す。
仕事の話ばかりする飲み会は正直、全く面白くない…人の恋愛話ほど、楽しいものはない…
「ふふ… 」やはり、お酒が少し回ってきている…
「きゃっ!…」地面の何かにつまづいて、前に倒れそうになった瞬間
「あっ!!」背後で、男の声… そして、すぐにタバコの香り… え…
「え… ?… なんで、三橋、君… え… 」
私は突然、彼の胸の中に引き寄せられていた… 温かな腕の中…
後ろ抱き…されているような格好で…
何… これ…どうして… え…
え… あ… 転倒しないように、助けてくれたんだ…
酔いが回った頭が、やっと…この状況を理解する…
私が降りた後、彼はすぐにタクシーを降りたのだろう…
「あっぶねー-… 大丈夫ですか、林さん…やっぱついて来て良かったです…フラフラじゃないすか…」
「や…なんか、ごめん…ありがと…」
私はゆっくりと彼から身体を離しながら、なんとか鼓動を整える…
これは…この状況は心臓に悪い…
距離が近すぎるどころの話ではない…
彼のタバコの香りが… ゆっくりと私から遠のいていった…
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