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~彼との分離~
カプチーノ
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「お待たせしました…カプチーノと、フルーツタルトをお持ちしました。ごゆっくりお過ごしください。」
気付けば、注文したものが綺麗にテーブルに並べられていた。
「あ…りがとう、ございます…」
私は礼を言い、カプチーノを一口、口に含んだ。
少しの苦みの中に…まろやかな甘みのある泡が、口内に広がる…
そして突如、我に返る…私は最低なのかもしれない…
いや、かもしれないじゃない…完全に、最低の女だ…。
そんな風に…悩んでいる私の気持ちをいつも軽くしてくれていた拓海を…完全に、裏切った…
今でも信じられない…昨夜から今までのことが…
でも、この場所が…このホテルのレストランで…今私が一人でカプチーノを口にしていることが…
現実だと、告げてくる…
ごめん…、拓海…
いまだに、拓海からきていた携帯の着信履歴を…メールの中身を…確認する気持ちになれなかった。
逃げだとわかっていても…
全ては、帰宅してからにしよう…
もう少し冷静になってからにしよう…
まだ、頭と身体がふわふわしているような気がする…
そう思って、私はタルトのお皿を手前に引き寄せようとゆっくり手を伸ばした。
「あら…?あなた… もしかして、昨夜の…?」
頭上から降って来た声に驚き、見上げるとそこには、一人の女性が立っていた…。
「あ… えっと… 」
なんだろう… 知らない人…
だけど、見覚えがあった…
紫のドレッシーな服装…ふわふわのファーのコートを羽織っていて…確実に目を引く美しい女性…だ…
そうだ…この人… は…昨夜の… あの人…だ…
杉崎さんのことを…「しゅうや」と、エレベーターの中で呼び捨てで、呼んだ女性…
その女性が…にっこりと綺麗な顔で微笑んで、私を見下ろしていた…。
私は…失礼、だろうか…
嫌だ…
なぜだか本能で…
そんな風に、思ってしまった…
気付けば、注文したものが綺麗にテーブルに並べられていた。
「あ…りがとう、ございます…」
私は礼を言い、カプチーノを一口、口に含んだ。
少しの苦みの中に…まろやかな甘みのある泡が、口内に広がる…
そして突如、我に返る…私は最低なのかもしれない…
いや、かもしれないじゃない…完全に、最低の女だ…。
そんな風に…悩んでいる私の気持ちをいつも軽くしてくれていた拓海を…完全に、裏切った…
今でも信じられない…昨夜から今までのことが…
でも、この場所が…このホテルのレストランで…今私が一人でカプチーノを口にしていることが…
現実だと、告げてくる…
ごめん…、拓海…
いまだに、拓海からきていた携帯の着信履歴を…メールの中身を…確認する気持ちになれなかった。
逃げだとわかっていても…
全ては、帰宅してからにしよう…
もう少し冷静になってからにしよう…
まだ、頭と身体がふわふわしているような気がする…
そう思って、私はタルトのお皿を手前に引き寄せようとゆっくり手を伸ばした。
「あら…?あなた… もしかして、昨夜の…?」
頭上から降って来た声に驚き、見上げるとそこには、一人の女性が立っていた…。
「あ… えっと… 」
なんだろう… 知らない人…
だけど、見覚えがあった…
紫のドレッシーな服装…ふわふわのファーのコートを羽織っていて…確実に目を引く美しい女性…だ…
そうだ…この人… は…昨夜の… あの人…だ…
杉崎さんのことを…「しゅうや」と、エレベーターの中で呼び捨てで、呼んだ女性…
その女性が…にっこりと綺麗な顔で微笑んで、私を見下ろしていた…。
私は…失礼、だろうか…
嫌だ…
なぜだか本能で…
そんな風に、思ってしまった…
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