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~拓海~

スイッチ

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俺は瑠衣を引き寄せ、ベッドに押し倒した。
ギッとベッドが軋む音をたてる…

バスタオルが巻かれたままでも、はちきれんばかりの胸が、タオルを押し上げているようにも、見える。

瑠衣は俺の少し強引な行動に驚いたように、まるでスローモーションのように、ゆっくりと俺の顔を見上げた。

「…えっと…拓海くん…今日、どうしたの…?もしかして私…拓海くんの中の、何かのスイッチ…押しちゃったのかな…」

ゆらゆらと動揺したように動く、瑠衣の視線…

そういえばこんな角度で…
まじまじと顔を見たことがなかった。

少し吊り目の切長の目。鼻筋が通っていて、薄めの唇。
メイクはもしかしたらしなくてもいいぐらいの、くっきりした目鼻立ち。
モデルなんかでいそうな、スッとした顔…

葉月はどちらかというと可愛い系だが、
瑠衣は、可愛いより、美人・綺麗系… 

でも笑うと、クシャッと顔がほころんでなんか、可愛い…。

「…ん…スイッチ…か…」

スイッチは、瑠衣が…いや、違う…
今日は確実に俺が、自ら。

「スイッチは、俺が押した…自分で…」
声が、微妙に上擦る…

俺も、…緊張しているのかもしれない…。

「でも…きっかけは瑠衣でしょう…?さっき、アレ、しちゃったから…そんなに今日の、良かった…?もしかして設定が、萌え…だったかな…? だって拓海くん…普段はこんなことしようとする人じゃ、ないもんね…あっちに彼女…葉月ちゃんだって、…いるんだし、私は…」

「も…瑠衣、黙って… 」

「あっ…んっ…  、っ…んっ…!」

俺はまだ話している最中の瑠衣にのしかかり、

初めて…
        
     彼女の唇を塞いだ…






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