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~拓海~

訪問者

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念のため、ドアスコープで覗いてみる…。


やっぱりだ…  

満面に笑みを浮かべた見知った人間が一人、そこに立っていた…。

どうしようかな… 今日はなんか、気分じゃない…

でもまあ、葉月と電話も繋がらないし、
そもそも特に予定があるわけでもない… まあ… いいか… 


俺は軽い気持ちで、ドアを開ける。

「拓海くーん…どうも~~こんばんは~…ふふ…」
彼女がひょっこりと、顔を出す。

「こんばんは…って…おまえ…ちょっと酔ってる…?」

俺は迷った…
ドアを開けてしまったものの、完全に…酒臭い… 

多分、友人か男と、いつもみたいにどこかでしこたま飲んできたのだろう…

二次会がわりに俺の部屋でグダグダ飲まれるのはごめんだ…。
俺は咄嗟に脳内で、断りの文言の準備をする…。

「んー… ごめん、俺今日もう、なんか眠いし…実は仕事も持ち帰ってて…
今日はごめんけど、自分の部屋に真っすぐ帰れよ…な…?」

俺がそう言うと、

「え~~~~…なんかつめたーーい…拓海くーーーん… 
この前は拓海くん、なんか身体、すごく辛そうだったから…瑠衣が一生懸命慰めてあげたのにーー… 
ひっど~い…手のひら返しするんだ~~ …」

「う…わっ!馬鹿っ…!!大声で何、言ってんだ…近所に聞こえ…んむっ…う…!」

俺は有無を言わさず、彼女に抱きつかれ、唇を塞がれる… 
やっぱ、酒臭い… 焼酎かな… この匂い…  
ああ … 舌まで入ってきた…

いや…そんな分析してる場合じゃない…ここはドア開けてすぐの廊下… 
ご近所さんにこんなところ、
見られでもしたら…滅茶苦茶、困る…。












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感想 13

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