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~二人~
お互いに
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私は返事をする。
「こんばんは。杉崎さん、今日もお疲れ様でした。あの…大丈夫かというのは…彼氏とのことでしょうか?…実はですね…すみません私…結局言えなくて…今回、彼にきちんと話をすることができませんでした…」
続ける。
「やっぱりラインとか電話じゃなくて、会って直接話すのが筋かな…って思っていたので、今回話せたらと思っていたんですが…なかなか話せず、タイミングを逃してしまいました…。」
そこまで打ち込んで送信ボタンを押す。
杉崎さんは林さんに…あの後、話せたんだろうか…
あの、居酒屋での二人の雰囲気からすると、あの時点ではまだ…何も話をしていない状況…そんな気がした。
でないと、四人で食事なんてありえないとも思った。
私が杉崎さんに送ったラインは既読にはなったものの、しばらく返事がなかった。
なぜすぐに、拓海に話をしないのかと…そんな風に思われているのだろうか…
私は合間に寝る準備をしながら、布団に寝転がった。
もう一度開く。
ちょうど、杉崎さんからのラインがきたところだった。
「そうなんだ…でも、全然、気にしないで…。実は俺も…智花に話せなかったんだ。なんだか雰囲気的に…厳しくて…ただね、次回こちらから九州に赴いて話をしようかとは、…思ってる。」
…
杉崎さんもまだ、話せてはいない…?
私と、同じだったんだ…。
あの居酒屋で感じた、
林さんの、杉崎さんへの想い…好意…
彼女の視線が…
林さんの行動全てが、杉崎さんを好きだと主張していた。
杉崎さんが彼女に別れ話をした時…
彼女は…どんな思いをするだろう…。
私が拓海に話したとき、
拓海はどれほど、衝撃を受けるだろう…。
怖い…。
拓海の反応も、
彼女が、杉崎さんを奪ってしまう、私のことをどう思うのかも…。
しかも同じ職場の先輩後輩…の、関係…。
きっと、憎まれるに違いない…
もしかしたら、泥棒猫と…罵られるかもしれない…。
でも…その恐怖以上に…
これ以上…自分の気持ちに嘘はつけないと思った…。このままの気持ちで拓海と付き合いを続けていくことはできない。
そう思った。
「結局お互いに、話せなかったですね…
私も次回は必ず拓海に話をするつもりです。では、おやすみなさい…」
その日はなんだか疲れていて…わたしはおやすみのラインを入れる。
「うん、おやすみ…また明日。」
その日はそんな風に、
杉崎さんとの短いやり取りを終えた。
「こんばんは。杉崎さん、今日もお疲れ様でした。あの…大丈夫かというのは…彼氏とのことでしょうか?…実はですね…すみません私…結局言えなくて…今回、彼にきちんと話をすることができませんでした…」
続ける。
「やっぱりラインとか電話じゃなくて、会って直接話すのが筋かな…って思っていたので、今回話せたらと思っていたんですが…なかなか話せず、タイミングを逃してしまいました…。」
そこまで打ち込んで送信ボタンを押す。
杉崎さんは林さんに…あの後、話せたんだろうか…
あの、居酒屋での二人の雰囲気からすると、あの時点ではまだ…何も話をしていない状況…そんな気がした。
でないと、四人で食事なんてありえないとも思った。
私が杉崎さんに送ったラインは既読にはなったものの、しばらく返事がなかった。
なぜすぐに、拓海に話をしないのかと…そんな風に思われているのだろうか…
私は合間に寝る準備をしながら、布団に寝転がった。
もう一度開く。
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「そうなんだ…でも、全然、気にしないで…。実は俺も…智花に話せなかったんだ。なんだか雰囲気的に…厳しくて…ただね、次回こちらから九州に赴いて話をしようかとは、…思ってる。」
…
杉崎さんもまだ、話せてはいない…?
私と、同じだったんだ…。
あの居酒屋で感じた、
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彼女の視線が…
林さんの行動全てが、杉崎さんを好きだと主張していた。
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拓海はどれほど、衝撃を受けるだろう…。
怖い…。
拓海の反応も、
彼女が、杉崎さんを奪ってしまう、私のことをどう思うのかも…。
しかも同じ職場の先輩後輩…の、関係…。
きっと、憎まれるに違いない…
もしかしたら、泥棒猫と…罵られるかもしれない…。
でも…その恐怖以上に…
これ以上…自分の気持ちに嘘はつけないと思った…。このままの気持ちで拓海と付き合いを続けていくことはできない。
そう思った。
「結局お互いに、話せなかったですね…
私も次回は必ず拓海に話をするつもりです。では、おやすみなさい…」
その日はなんだか疲れていて…わたしはおやすみのラインを入れる。
「うん、おやすみ…また明日。」
その日はそんな風に、
杉崎さんとの短いやり取りを終えた。
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