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~二人~

告白

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「でも…俺には智花がいて…もちろん、君にも拓海君…あんなカッコいい彼氏がいて… それはもう、…俺と君がどうこうとか…考えられるわけもない…俺はこんな年のオッサンだし…君なんてまだ、20そこらの若い子だし…変なことを考えちゃダメに決まっている…。今思えば、俺は意識的に、そんなことを考えないようにしていたのかもしれない…でも…」

そこまで言って、杉崎さんが残りの梅酒を、煽るように飲む。

「ほんと…甘いなこれ…。でも…どうしても…俺は水無月さんを目で追うようになってしまった…

君と食事が出来るようになって…カラオケとかにも行けるようになって…君のことを少しずつ知るようになって…俺は段々、欲張りになってしまった…。

もっと水無月さんに近付きたい…もっと一緒にいたい…そんな風に…欲張りに…今だって…」

杉崎さんが、グラスを置いて、私を正面から見据える…。

眼鏡の奥の綺麗な目に…彼の視線に、ドキリとする。

「今だって…君に、キスしたい…俺に智花がいても…君に彼氏がいたとしても…この気持ちは、どうしようもない…。
君のその唇に…。
…触れたい…できるなら、抱き締めたい…。
君の気持ちを喫茶店で聞いてしまったから…もう…止められそうにない…
駄目かな…俺がこんなことを言ってしまったら…。

でも、これが俺の本心…いや、俺の本性だ…

今日はそのことを君に伝えたくて…この部屋によんだ…。俺はずるくて…卑怯な男だ…。君をうまい言葉でこの部屋に誘い込んで…そんなことをしたいと、思ってるんだから…」

杉崎さんの口から発せられた信じられない言葉が…私の脳内をぐるぐると回り始める…

普段の杉崎さんがおよそ言うはずのない言葉が…ぐるぐると…
それとも梅酒に酔って、私の頭が回っているのか…もう、わからなくなってきていた…。

「あ…あの…」うまく…言葉を紡ぐことが出来ずにいると…杉崎さんが椅子から立って私の傍まで近寄り、私の手を引き寄せ…その場に立たされる…。

「…キス…するよ…?いい…?」

…言葉が出てこない… そのまま、無言で下を向いていると、杉崎さんの指がそっと私の顎に触れる…。

「水無月さん…好きだ…」
顎をくいと上げられ…杉崎さんと正面から目が合う…欲情したような、男の熱い視線…羞恥に目を…ぎゅっと閉じる…。

私の唇は…瞬く間に杉崎さんに…奪われていた…












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