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終業のチャイムが鳴る…
「おい、葉山…ハンバーガー食ってかねえ?」帰りの準備をしていると、田中に声を掛けられる。
お腹は少し空いてはいる…
だが…今日の昼のこともあり…
なんとなくそんな気分になれない…
「や…今日はやめとく…わ…俺ちょっと寄るとこ、あるし…」
「そっか…じゃあ、またな?…おーい…」
田中はすぐに別の奴に声をかけにいく…
あの、恐るべき社交性…羨ましいほどに、人の懐に入るのが上手い田中…
お調子者のキャラだが先生からの信頼も厚く…間違いなくクラスの人気者だ。
「はあっ… 」
俺はため息をつきながら、鞄を手にする。
「葉山」
「う、!わ!!… な、… 」
俺のすぐ背後に…真壁が…立っていた。
さっき、どこぞの女子と教室を出ていくのを確認したはずなのに、
どっから湧いて出た…!?
全く気配を感じさせなかった…
俺は突然のことで、バクバクとなりはじめる胸に手を当てる。
落ち着け、俺…
「あ…驚かせたか…ごめん…葉山…ちょっと話、あるんだけど…今日、時間ある…?」
話…?なんの話だ… まさか、この前の…?
いやいやいや、まだ… 無理…
「いや…俺、今日行くとこ、あってさ…」
「どこ…?」
「え…?」
「行くところって、どこ…?話、その後でもいいからさ…どこいくの…?」
「う… んと、…と、図書館とか本屋…とか…他にも色々… 」って、なんだ…モゴモゴ言わずに今日は無理だって逃げろよ、俺…
そんな俺の心の葛藤…気持ちをよそに、
「じゃあ、ちょうどいいかも、俺も行きたいと思ってた。図書館と本屋、一緒行こ、その後、少しだけ話をさせて欲しい。」
「え…でも…」
「いいから… 頼む…葉山。」
高い位置から、一応、頭を下げて頼まれる…
相変わらず、整いすぎた顔…真剣な目…
その目に、昼間のような恐ろしい…光は見当たらない…
「わ…わかったよ・・」
でも、話ってなんだよ…あの日以降、初めて真壁が俺に話しかけてきて、あらたまって話があるって… 何… なんの話…
怖い以外の…感情がない…
「じゃあ…とりあえず図書館、な…」
俺は内心げんなりしながらも
真壁と一緒に、図書館へ向かった。
「おい、葉山…ハンバーガー食ってかねえ?」帰りの準備をしていると、田中に声を掛けられる。
お腹は少し空いてはいる…
だが…今日の昼のこともあり…
なんとなくそんな気分になれない…
「や…今日はやめとく…わ…俺ちょっと寄るとこ、あるし…」
「そっか…じゃあ、またな?…おーい…」
田中はすぐに別の奴に声をかけにいく…
あの、恐るべき社交性…羨ましいほどに、人の懐に入るのが上手い田中…
お調子者のキャラだが先生からの信頼も厚く…間違いなくクラスの人気者だ。
「はあっ… 」
俺はため息をつきながら、鞄を手にする。
「葉山」
「う、!わ!!… な、… 」
俺のすぐ背後に…真壁が…立っていた。
さっき、どこぞの女子と教室を出ていくのを確認したはずなのに、
どっから湧いて出た…!?
全く気配を感じさせなかった…
俺は突然のことで、バクバクとなりはじめる胸に手を当てる。
落ち着け、俺…
「あ…驚かせたか…ごめん…葉山…ちょっと話、あるんだけど…今日、時間ある…?」
話…?なんの話だ… まさか、この前の…?
いやいやいや、まだ… 無理…
「いや…俺、今日行くとこ、あってさ…」
「どこ…?」
「え…?」
「行くところって、どこ…?話、その後でもいいからさ…どこいくの…?」
「う… んと、…と、図書館とか本屋…とか…他にも色々… 」って、なんだ…モゴモゴ言わずに今日は無理だって逃げろよ、俺…
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「じゃあ、ちょうどいいかも、俺も行きたいと思ってた。図書館と本屋、一緒行こ、その後、少しだけ話をさせて欲しい。」
「え…でも…」
「いいから… 頼む…葉山。」
高い位置から、一応、頭を下げて頼まれる…
相変わらず、整いすぎた顔…真剣な目…
その目に、昼間のような恐ろしい…光は見当たらない…
「わ…わかったよ・・」
でも、話ってなんだよ…あの日以降、初めて真壁が俺に話しかけてきて、あらたまって話があるって… 何… なんの話…
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