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千尋
彼
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その日の昼休み、太一がいつものように僕のところにやってくる。
「なあ、千尋… 今日は弁当持ってきた…?もしないなら学食行かねえ…?」
「ああ…今日は弁当、ないや… そうだね、行こっか…」
僕は財布を持って立ち上がる。
長身の太一と並ぶと身長差が凄い…
20センチくらい上から太一が僕を見下ろし、僕の髪を、わしゃわしゃとかき混ぜるようにする…
もう…セットが乱れるじゃないか…
太一は時々、僕をそのへんのわんこのように扱う…
「あ… ほら…見ろよあれ… 」
「あー--… なるほどな…今まで意識して見てなかったけど、確かにな… やべーわ、アイツら…ってか太一、知ってんのかね…マジで…」
教室の隅っこから聞こえる、コソコソとした数人の小声…。
やっぱりだ…
昨日僕のことを話していた奴らが… 俺と太一の様子を、好奇な目で観察しているようだった…。
僕は確かに、男が好きだ…。
だけど、だれかれ構わず好きっていうんじゃなくて、もちろん、好みがちゃんとある…。
小杉君…
高貴で近寄りがたい雰囲気をその身にまとう、彼…
漆黒で艶やかな髪が綺麗で、なんとも言えない色気があり…顔だけで言えば、ものすごい美形…。
小杉君が廊下を歩くたびに、その辺の女子がキャーキャー騒いでいるのがわかるほどだ…。
男の僕には… 絶対に… 本当に死んでも届かないような、神のような存在…。
クラスの中では…いや…多分学年一、優等生の小杉君…。
僕は高校1年の時に彼と出会ってからずっと、密かに…
彼に思いを寄せていた。
「なあ、千尋… 今日は弁当持ってきた…?もしないなら学食行かねえ…?」
「ああ…今日は弁当、ないや… そうだね、行こっか…」
僕は財布を持って立ち上がる。
長身の太一と並ぶと身長差が凄い…
20センチくらい上から太一が僕を見下ろし、僕の髪を、わしゃわしゃとかき混ぜるようにする…
もう…セットが乱れるじゃないか…
太一は時々、僕をそのへんのわんこのように扱う…
「あ… ほら…見ろよあれ… 」
「あー--… なるほどな…今まで意識して見てなかったけど、確かにな… やべーわ、アイツら…ってか太一、知ってんのかね…マジで…」
教室の隅っこから聞こえる、コソコソとした数人の小声…。
やっぱりだ…
昨日僕のことを話していた奴らが… 俺と太一の様子を、好奇な目で観察しているようだった…。
僕は確かに、男が好きだ…。
だけど、だれかれ構わず好きっていうんじゃなくて、もちろん、好みがちゃんとある…。
小杉君…
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漆黒で艶やかな髪が綺麗で、なんとも言えない色気があり…顔だけで言えば、ものすごい美形…。
小杉君が廊下を歩くたびに、その辺の女子がキャーキャー騒いでいるのがわかるほどだ…。
男の僕には… 絶対に… 本当に死んでも届かないような、神のような存在…。
クラスの中では…いや…多分学年一、優等生の小杉君…。
僕は高校1年の時に彼と出会ってからずっと、密かに…
彼に思いを寄せていた。
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