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リンスお嬢
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そうだ…まるで、…あのーー…何だっけ… あの… あれだ…えっと、そうそう…
白雪姫に出てくる毒リンゴを売ってまわる魔女…
いや、違うな…シンデレラに出てくる冷たいお母さん…みたいな感じ…。
まさかこの人が、…リンスの…つまり俺の、母親…みたいな立場の人…なのかな…。
なんか…いやだな…
転生って、…もっと、イイ人達ばかりに囲まれて幸せに…って、そんなイメージだったのに…。
「…リンス…?何…呆けた顔してそんなところにずっと突っ立ってんのよ…さっさと座って食べなさいって言ってるでしょう…?…聞こえてるの…?」
まずい…とりあえずこのおばさんの機嫌を損ねないようにしなきゃだ…。
転生でも何でも…ある意味すぐに死なずに済んだんだから…贅沢は言ってられない…。
「はい…すみません…」とりあえず、謝っておく。
それはそれとして、俺の…リンス嬢の席はどこだ…
テーブルを見ると…その怖いおばさんを中心にして左右に、あともう一人家族がいるのか、既に朝食が並べられている席が二つ分ある…。
うーーん… 右と左…果たして俺の席は…どっちなんだ…。
すると、「お嬢様、どうぞ…」
例のメイド女がニッコリ笑って俺の席らしき方の椅子を引いてくれる…
なるほど…俺は左側らしい…。
「サン…」…思わず気軽にサンキュー…などと言いかけてしまって、慌てて口をつぐむ…。
「あ…りがとう…」そう伝えて、俺は即座にその席に着く。
「キャロン… それで…フェイルの方はまだなの…?」
その怖いおばさんが、メイド女に尋ねる。
メイド女はどうやら、キャロンって…名前らしい…
「はい…奥様…フェイルお嬢様も、まだなんです…さっきノックをしましたらもう来ますとは仰っていましたが…わたくし、もう一度お呼びしてまいりますわ…」
「そう…でも、いいわ…時間ギリギリまで、ゆっくりさせてあげましょう…急かすとかわいそうだから…」
「はい。かしこまりました。」
ふーん…
この家にはどうやら、俺のほかに、フェイルっていうお嬢様…召使のキャロン…怖いおばさん…とりあえずこの4人が住んでいるらしい…
んで…なんとなくだけど…どうやらこの怖いおばさんは、俺よりその、フェイルっていうお嬢様の方を可愛がっている…ような、そんな気がする…
なんとなくだけど、今のやり取りでうかがえた…それとも、俺の気のせいだろうか…。
まあいいや…今…他の人のことはいい…色々考えてもわかんね…。
とりあえず、目の前の食事…食事… 腹ごしらえ…。
俺はテーブルに並ぶ豪華な食事を、
ナイフとフォークをなんとか使い分けながら片っ端から片付けていった…。
めっちゃ怖い…そのおばさんの視線に、気付かないふりをして…。
白雪姫に出てくる毒リンゴを売ってまわる魔女…
いや、違うな…シンデレラに出てくる冷たいお母さん…みたいな感じ…。
まさかこの人が、…リンスの…つまり俺の、母親…みたいな立場の人…なのかな…。
なんか…いやだな…
転生って、…もっと、イイ人達ばかりに囲まれて幸せに…って、そんなイメージだったのに…。
「…リンス…?何…呆けた顔してそんなところにずっと突っ立ってんのよ…さっさと座って食べなさいって言ってるでしょう…?…聞こえてるの…?」
まずい…とりあえずこのおばさんの機嫌を損ねないようにしなきゃだ…。
転生でも何でも…ある意味すぐに死なずに済んだんだから…贅沢は言ってられない…。
「はい…すみません…」とりあえず、謝っておく。
それはそれとして、俺の…リンス嬢の席はどこだ…
テーブルを見ると…その怖いおばさんを中心にして左右に、あともう一人家族がいるのか、既に朝食が並べられている席が二つ分ある…。
うーーん… 右と左…果たして俺の席は…どっちなんだ…。
すると、「お嬢様、どうぞ…」
例のメイド女がニッコリ笑って俺の席らしき方の椅子を引いてくれる…
なるほど…俺は左側らしい…。
「サン…」…思わず気軽にサンキュー…などと言いかけてしまって、慌てて口をつぐむ…。
「あ…りがとう…」そう伝えて、俺は即座にその席に着く。
「キャロン… それで…フェイルの方はまだなの…?」
その怖いおばさんが、メイド女に尋ねる。
メイド女はどうやら、キャロンって…名前らしい…
「はい…奥様…フェイルお嬢様も、まだなんです…さっきノックをしましたらもう来ますとは仰っていましたが…わたくし、もう一度お呼びしてまいりますわ…」
「そう…でも、いいわ…時間ギリギリまで、ゆっくりさせてあげましょう…急かすとかわいそうだから…」
「はい。かしこまりました。」
ふーん…
この家にはどうやら、俺のほかに、フェイルっていうお嬢様…召使のキャロン…怖いおばさん…とりあえずこの4人が住んでいるらしい…
んで…なんとなくだけど…どうやらこの怖いおばさんは、俺よりその、フェイルっていうお嬢様の方を可愛がっている…ような、そんな気がする…
なんとなくだけど、今のやり取りでうかがえた…それとも、俺の気のせいだろうか…。
まあいいや…今…他の人のことはいい…色々考えてもわかんね…。
とりあえず、目の前の食事…食事… 腹ごしらえ…。
俺はテーブルに並ぶ豪華な食事を、
ナイフとフォークをなんとか使い分けながら片っ端から片付けていった…。
めっちゃ怖い…そのおばさんの視線に、気付かないふりをして…。
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