【BL・R18】運良く異世界転生できたが、俺の結婚相手が男って…マジですか?

もえこ

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現世

逆転

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「いいな~…カップルさん…俺らにも、少しだけ幸せ分けてくれよ…」

…確か、そのうちのボスっぽい男一人にそんな風なことを言われて…

それだけならまだしも、そいつじゃない他の男が、
「なぁ…彼女…少し、俺らとも遊ぼうぜ…」そう言いながら俺の彼女の肩に後ろから触れたことに…つい、カッとなった俺…。

「やめろ…!!」
気付いた時にはそう叫んでいて、彼女の肩に触れたその汚らしい手をバシッと叩いて払いのけていた…。

そしたら、そいつらがみるみる微妙な表情になって「…んだよ…?てめえ…マジになりやがって…」

そう言って、その男が彼女の…あろうことか…胸を…背後から両手でつかんで持ち上げるように揉みやがった…
さすがに彼女が驚いて「きゃあっ!!…」って、叫んでその場に座り込んだもんだから… 
もう無理…限界… 許せない… 俺の怒りは頂点に達して…

俺は一心不乱に、奴らに殴りかかった…。

その結果…さすがに1対4~5…?では勝てず、
俺は散々、あまり目立たない路地みたいな場所で…そいつらに殴られ、蹴られ…
結局、最後に殴られた一発で、後ろにそのまま倒れ込み、運悪くコンクリの段差…角で、後頭部打って、そのまま死ぬっていう… 血が…ドバーッて…出て… 


あああああ… 思い出した…。

     あんまりだ、俺の人生…。


まだ…彼女と手を繋ぐどころか、キスだって…もちろん胸も揉んでないし…アレだって…していないのに…

あーむかつくあの男…
   俺も触っていない彼女の胸に…!!

ひどい…ひどすぎる…俺の人生…
わずか…18年…の、命…
             
      なんだったんだ…

        
       んで…今… 


これって…夢…なのか、なんなのか、
俺は、昔あった漫画のように、頬をぎゅうっと、つねってみるが… 全く夢から覚めないし、
  
目の前の風景が…さっきから全然、変わってくれない…。

鏡の前に立つ、金髪青い目の美少女の姿も…そのまま… 

あああああ…これって、今ちまたで流行ってる、もしかしてもしかすると、
『異世界転生』…ってやつなのか…?

俺は軽い眩暈を覚えながらも、
その、豪華絢爛なキラキラ鏡の前に立つ、やたら綺麗な女の姿を思い切り…睨みつけてみる…。

「っひっ…!…もう…リンスお嬢様… なんて険しい…お顔を…されているんですか…!せっかくの綺麗なお顔が台無しですよ…さあ、…笑って…お嬢様は笑うと、天使のように美しいお顔なんですから…ふふふ…凄い目つきですよ…?おかしな、お嬢様…」

ブルーのドレスらしき布を手にして鏡の前に戻ってきたメイドカフェ風垂れ目女が、
鈴のような声でくすくすと笑う。


悪いが、俺にとっては笑い事じゃあない…
 
でも、やっぱり…夢は、醒めてくれない…


100歩譲って、転生…だとして…
これが俺…??ありえねーーー ってか、何で女…?…性別、違うのって、どうなの…?


俺は絶望を感じながら、鏡の中にたたずむ、超絶美少女の顔を見つめ続けた…。




       
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