【完結(続編)ほかに相手がいるのに】

もえこ

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~決意~

お預け

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「… 美味し… … 幸せ… 」

杉崎さんは、コンビニで申し訳ないと言ったけど、今時は全くそんなことはないと思う…。

最近のコンビニスイーツはかなりレベルが高い。
もちろん、たまに失敗作もあるけれど、同時に…洋菓子店のデザートと遜色ないものも多い。

「… ん、 美味し… 」
チョコに酸味のあるソースの組み合わせがとても合っている。

舌鼓を打ちながら、
二口目を口に運んだ瞬間だった。

少し高めの特徴的な声が聞こえた…
気のせいであって欲しかったが、間違いない。

「あ~~!み~つけた~~!水無月さあ~~ん!」

「… あ… 」私が避けていた人… 反射的に、避けてしまう人… 

「探したんですよ~~ 杉崎さんに聞いたら、バッグ持って出たっていうから、食堂とか色々…」

「あ… … 細野…さ、ん…」

「…は~い、細野で~す…すみません、お昼中…デザート中…?に…隣に、座ってもいいですかあ…?」

「あ… …えっと… 」

 ガコン …  

私が返事をするより先に、
細野さんが自動販売機で何かを買ったようだ…。

こんな時… 
マイペースな性格が…本当に、羨ましい… 

「最近、寒くなりましたよね~暖冬とはいっても、冬は冬~久々にホットココア、買っちゃいました」

「… ん… そう、ですね… 寒い…ですね… 」

もう、…
デザートをゆっくり食べることが出来ない。

せっかく、杉崎さんに貰った素敵なデザート…
まだ、二口しか、食べていないのに…

      お預け、…確定…


何を聞かれるんだろう…
さすがに、逃げられない…

   私は落胆しつつ、静かに蓋を閉めた。

 


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