98 / 224
~拓海~
ご想像
しおりを挟む
「… 拓海君は… 私の… … 」
「… … … …」ゴクリ… 俺は密かに、唾を飲み込む…。
瑠衣が… 大袈裟に両手を広げる姿に、ため息が出そうだ…
完全に面白がっているのではないか…。
「 拓海君は瑠衣の… 大事な… …とっても大事な… 」
「… … … 」智花の顔を、密かに盗み見る…。
無言のまま、ごく普通の表情で瑠衣を見守ってはいるが、きっと瑠衣のその先の言葉を気にかけているに違いない。
「… 拓海君は、私のだーーいじな… … 」
どれだけ溜めて言うつもりだ…
俺は多少のイラつきもあって、思わず口に出してしまう。
「… 早く、言えよ… 」
「… あっ… は~い。 拓海君は…ですね~ 」
瑠衣が、俺と智花の顔を交互に見比べるようにして、にんまりと笑ってやっと口を開いた。
「 私の… … フレンドです… 」
「… え … フレンド… ?」智花が、キョトンとした顔をする。
「 はい、 ○○フレンド~~」
「…まるまるフレンド…? 」智花が復唱する。
「そうです!あの…○○の中身は、ご想像にお任せします~とにかく拓海君と私は友達なんです。お隣さんでもあります… ねっ!拓海君っ…友達だよね~ たまに一緒にご飯したり、遊んだり、部屋を気軽に行き来したりする友達~」
瑠衣は酔っている割には、意外と物事を考えて話しているような印象を受けたが、
部屋を行き来…そんなことは敢えて言って欲しくなかったなと、心の隅で思う。
でも、まあ…なんとかセーフにしたい…。
ここで堂々と、瑠衣に、俺と身体の関係がありますなんて智花の前で叫ばれた日には…もう、消えるよりほかなかった…この回答で、良かった…ましだと思おう…。
「 …そう、友達… 」俺は一応、瑠衣の答えになんとなくのっかる。
智花の、視線に…
目を逸らすことなく俺を見てくるねっとりとした視線にドキリとしつつも、俺は頭で考えるよりも先に口にしていた。
「…そう、ですね…瑠衣は、友達です…最初だって、彼女が酔って自分の部屋と間違って俺の部屋に乱入…して、 きた……くらい、で… 」
「 … … そう、なんですか… 」
しまった…
聞かれてもいないことを、ペラペラと…
「そうそう!最初はそう!だったよね~~その時から…仲良くなっちゃた感は、否めないよね…うふふ~」
「ああ…まあ… 」
仲良く、なった… そうだな、仲良くなった…
その意味は、あまりにも、深く…とんでもなく、後ろめたいが、俺は表面上、コクリと頷く。
「あ!溶けちゃう溶けちゃう!!とりあえず~アイス~食べよ~ あ…うま!!さすがゴディ〇!!うっま!」
瑠衣の、この場にそぐわない底抜けに明るい声を、聞きながら…
「… いただき、ます… 」
俺と智花は、奇妙なほどに静かに、アイスのスプーンを口に運んだ…。
「… … … …」ゴクリ… 俺は密かに、唾を飲み込む…。
瑠衣が… 大袈裟に両手を広げる姿に、ため息が出そうだ…
完全に面白がっているのではないか…。
「 拓海君は瑠衣の… 大事な… …とっても大事な… 」
「… … … 」智花の顔を、密かに盗み見る…。
無言のまま、ごく普通の表情で瑠衣を見守ってはいるが、きっと瑠衣のその先の言葉を気にかけているに違いない。
「… 拓海君は、私のだーーいじな… … 」
どれだけ溜めて言うつもりだ…
俺は多少のイラつきもあって、思わず口に出してしまう。
「… 早く、言えよ… 」
「… あっ… は~い。 拓海君は…ですね~ 」
瑠衣が、俺と智花の顔を交互に見比べるようにして、にんまりと笑ってやっと口を開いた。
「 私の… … フレンドです… 」
「… え … フレンド… ?」智花が、キョトンとした顔をする。
「 はい、 ○○フレンド~~」
「…まるまるフレンド…? 」智花が復唱する。
「そうです!あの…○○の中身は、ご想像にお任せします~とにかく拓海君と私は友達なんです。お隣さんでもあります… ねっ!拓海君っ…友達だよね~ たまに一緒にご飯したり、遊んだり、部屋を気軽に行き来したりする友達~」
瑠衣は酔っている割には、意外と物事を考えて話しているような印象を受けたが、
部屋を行き来…そんなことは敢えて言って欲しくなかったなと、心の隅で思う。
でも、まあ…なんとかセーフにしたい…。
ここで堂々と、瑠衣に、俺と身体の関係がありますなんて智花の前で叫ばれた日には…もう、消えるよりほかなかった…この回答で、良かった…ましだと思おう…。
「 …そう、友達… 」俺は一応、瑠衣の答えになんとなくのっかる。
智花の、視線に…
目を逸らすことなく俺を見てくるねっとりとした視線にドキリとしつつも、俺は頭で考えるよりも先に口にしていた。
「…そう、ですね…瑠衣は、友達です…最初だって、彼女が酔って自分の部屋と間違って俺の部屋に乱入…して、 きた……くらい、で… 」
「 … … そう、なんですか… 」
しまった…
聞かれてもいないことを、ペラペラと…
「そうそう!最初はそう!だったよね~~その時から…仲良くなっちゃた感は、否めないよね…うふふ~」
「ああ…まあ… 」
仲良く、なった… そうだな、仲良くなった…
その意味は、あまりにも、深く…とんでもなく、後ろめたいが、俺は表面上、コクリと頷く。
「あ!溶けちゃう溶けちゃう!!とりあえず~アイス~食べよ~ あ…うま!!さすがゴディ〇!!うっま!」
瑠衣の、この場にそぐわない底抜けに明るい声を、聞きながら…
「… いただき、ます… 」
俺と智花は、奇妙なほどに静かに、アイスのスプーンを口に運んだ…。
0
お気に入りに追加
95
あなたにおすすめの小説


どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。

イケメン社長と私が結婚!?初めての『気持ちイイ』を体に教え込まれる!?
すずなり。
恋愛
ある日、彼氏が自分の住んでるアパートを引き払い、勝手に『同棲』を求めてきた。
「お前が働いてるんだから俺は家にいる。」
家事をするわけでもなく、食費をくれるわけでもなく・・・デートもしない。
「私は母親じゃない・・・!」
そう言って家を飛び出した。
夜遅く、何も持たず、靴も履かず・・・一人で泣きながら歩いてるとこを保護してくれた一人の人。
「何があった?送ってく。」
それはいつも仕事場のカフェに来てくれる常連さんだった。
「俺と・・・結婚してほしい。」
「!?」
突然の結婚の申し込み。彼のことは何も知らなかったけど・・・惹かれるのに時間はかからない。
かっこよくて・・優しくて・・・紳士な彼は私を心から愛してくれる。
そんな彼に、私は想いを返したい。
「俺に・・・全てを見せて。」
苦手意識の強かった『営み』。
彼の手によって私の感じ方が変わっていく・・・。
「いあぁぁぁっ・・!!」
「感じやすいんだな・・・。」
※お話は全て想像の世界のものです。現実世界とはなんら関係ありません。
※お話の中に出てくる病気、治療法などは想像のものとしてご覧ください。
※誤字脱字、表現不足は重々承知しております。日々精進してまいりますので温かく見ていただけると嬉しいです。
※コメントや感想は受け付けることができません。メンタルが薄氷なもので・・すみません。
それではお楽しみください。すずなり。


今夜は帰さない~憧れの騎士団長と濃厚な一夜を
澤谷弥(さわたに わたる)
恋愛
ラウニは騎士団で働く事務官である。
そんな彼女が仕事で第五騎士団団長であるオリベルの執務室を訪ねると、彼の姿はなかった。
だが隣の部屋からは、彼が苦しそうに呻いている声が聞こえてきた。
そんな彼を助けようと隣室へと続く扉を開けたラウニが目にしたのは――。

ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる