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~密室~
事実
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君は、あの夜
彼に抱かれた ・・・?
私の頭の中で…
たった今、杉崎さんが口にした質問が、何度も、何度も再生される…。
「… … … 」
私は杉崎さんを見つめたまま、沈黙してしまう…。
「… … … 」杉崎さんも、その後は何も言わずに、静かに私を見つめている…。
「あ… あの日… …」
駄目だ…なんでこんなにも、私は不器用なのだろうか…。
嘘をつくなら、つくで…
なんとか、上手に誤魔化すなら…誤魔化すで…
すぐさま、何らかの言葉を発するべきなのに…。
違和感のないように… 嘘をつこうとしていることを、悟られないように…
自然に、振舞うべきなのに…
なのに…
私は何も、言葉を発することができない…
答えは、イエス…。
あの夜、私の気持ちはともかく… 私が全力で拓海を拒絶したことはともかく…
答えはイエス・・・ 身体を重ねた事実しかない…。
私と拓海は、あの夜…間違いなく、セックスをした…
それが、紛れもない事実だ…。
でも、だからといって…
それを…その事実を、この場で杉崎さんに正直に伝えることは本当に、正解なのか…。
そもそも、そんなにも恥ずかしいことを…
プライベートな話を…
まだ、正式に付き合ってはいない杉崎さんに… 報告する必要が、あるのか…
そんな…少し反発にも似た気持ちすら頭の片隅に浮かぶほどに…杉崎さんが私に聞いてきたことは、恥ずかしい内容なのだ… だけど… …
私が逆の立場になれば…
私がもしも、杉崎さんの立場に立てば…わかるかもしれない、もやもやとした気持ち…。
「… …水無月さん …?」
「… … …」
頭の中が全然、整理できないまま…
いまだに…なにひとつ言葉を発することが出来ない私を、杉崎さんがじっと見つめているのに気付く…。
その眼に、ドキリとした…。
なんとなくだが…
もう… 本当は、杉崎さんに全て、見透かされているような気がした…
彼に抱かれた ・・・?
私の頭の中で…
たった今、杉崎さんが口にした質問が、何度も、何度も再生される…。
「… … … 」
私は杉崎さんを見つめたまま、沈黙してしまう…。
「… … … 」杉崎さんも、その後は何も言わずに、静かに私を見つめている…。
「あ… あの日… …」
駄目だ…なんでこんなにも、私は不器用なのだろうか…。
嘘をつくなら、つくで…
なんとか、上手に誤魔化すなら…誤魔化すで…
すぐさま、何らかの言葉を発するべきなのに…。
違和感のないように… 嘘をつこうとしていることを、悟られないように…
自然に、振舞うべきなのに…
なのに…
私は何も、言葉を発することができない…
答えは、イエス…。
あの夜、私の気持ちはともかく… 私が全力で拓海を拒絶したことはともかく…
答えはイエス・・・ 身体を重ねた事実しかない…。
私と拓海は、あの夜…間違いなく、セックスをした…
それが、紛れもない事実だ…。
でも、だからといって…
それを…その事実を、この場で杉崎さんに正直に伝えることは本当に、正解なのか…。
そもそも、そんなにも恥ずかしいことを…
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まだ、正式に付き合ってはいない杉崎さんに… 報告する必要が、あるのか…
そんな…少し反発にも似た気持ちすら頭の片隅に浮かぶほどに…杉崎さんが私に聞いてきたことは、恥ずかしい内容なのだ… だけど… …
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「… …水無月さん …?」
「… … …」
頭の中が全然、整理できないまま…
いまだに…なにひとつ言葉を発することが出来ない私を、杉崎さんがじっと見つめているのに気付く…。
その眼に、ドキリとした…。
なんとなくだが…
もう… 本当は、杉崎さんに全て、見透かされているような気がした…
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