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~智花~

翌朝

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「 … さん … 」

「 … ん … 」

「 … さーん…  …おーい…  」

「 … ん … … 」

私を呼ぶ声がして、ゆっくりと目を開ける。
見慣れた室内、見慣れた照明…間違いなく、私の部屋だ…  そうだ、昨夜…

「…ははっ…やあ~っと、起きた…!」

「… み…みつはし、君… 」

「はい…間違いなく、三橋君です…おはようございます、智花さん。」

「… おは、よう… 起きるの、早いね… 今、何時…?」

「えっと、…あ、まだ8時前っすね… すみません、起こしちゃって…」

「… ううん… 別に、いいけど…そろそろ起きよっか。」私はゆっくりと起き上がろうとする。

「おっと!ストップ… そんな、慌てて起きなくていいですよ~せっかくの休みなんだし…もう少しイチャイチャしましょうよ…ね…?」

ぼすんと、横から腕を引かれて再びベッドに倒れ込む。

「… … う … …イチャイチャ…って…何よ…」三橋君を盗み見る。

ニヤニヤと笑いながらこちらを見ている彼に、ほんの少しだけ、ドキリとしてしまう。

「イチャイチャは、まんま、イチャイチャですよ…まあ、それはいいとして…なんか、ありました…?」

「え… …?」

再び、違う意味でドキリとする。
いつも、大半がへらへらしていて、いい加減な言動が多い男にも見えるが…
意外にも、人の感情を読み取るのがうまいのかもしれない…。

「…いや… なんか、昨夜、智花さんの様子が少し変だった気がして…最近ご無沙汰だったし…あ、ご無沙汰っていうのはエッチな意味でも、普通の意味でも、ですけど… あの、最近どうですか?」

「… 最近どうって… 別に、普通だよ… 」

普通と言えば、普通… 
でも、修哉さんが九州にくると積極的に言ってきたのは、あまり普通なことではない…。

「… ふーん …例の彼氏とはどうなんですか?… すぎ…杉本、でしたっけ…?最近会ってるんですか?」

「…杉本じゃなくって、杉崎さんね… ううん…最近、あまり会えてない… 電話もあんまり…」

「それ、大丈夫なんですか? 遠距離恋愛の典型じゃないですか?」

遠距離恋愛の典型…  

そうともいえるかもしれない…だけど、距離がどうとか、そういう問題でもないような…

「… … … 」

私が黙りこんでしまったのを見かねてか、三橋君は続ける。


























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