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1 計人君
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土曜日の昼過ぎ
私は計人くんと約束したカフェに向かう。
横断歩道で信号待ちをしながら店内を見つめる。
いた…
計人くんが窓際の席で、ぼうっと座っていた…。テーブルにはコーヒーカップ…
なんとなく、来たばかりには見えなかった。
青信号に変わり、足を進めながら彼を見つめる…。
久々に見た計人君の横顔…
綺麗すぎる輪郭… 陽に透けて輝く栗色の髪…
色白な肌に、よく似合っている…。
典型的な美少年の計人くん…。
姿形は…男らしく変貌を遂げても、見た目の美しさは子供の時と全然、変わらない…。
目を惹く…
どうしても注目されてしまう目立つ容姿…。
カランカラン…
店に入ると、頭上で静かに鐘がなった。
今風の、先にカウンターで注文する形態のカフェではなく、レトロな喫茶店を私は計人くんとの待ち合わせ場所に選んだ。
子供の頃からある喫茶店で…ゆっくり計人くんと話せると思ったからだ。
私は真っ先に窓際の席へ向かう。
「…計人くん…ごめんね…待った…?」
頭上から話しかけると、ビクンと体を震わせ、
計人君は私を見上げた。
その目に、怯えたような光が浮かんでいる…。
私もつい、視線を逸らしてしまう…。
あんなことがあった後だ…
まともに、顔なんて見れない…
「美弥…ごめん、全然、待ってないから大丈夫…わざわざ、ごめん…座って…」
「… うん …」
私は座って、計人くんと同じ、珈琲を注文する。
「… … …」
しばらく、無言が続く…。
珈琲…早く来ないかな…
私は、計人くんの顔を見ず、
ただただ、自分の膝を見つめた…
私は計人くんと約束したカフェに向かう。
横断歩道で信号待ちをしながら店内を見つめる。
いた…
計人くんが窓際の席で、ぼうっと座っていた…。テーブルにはコーヒーカップ…
なんとなく、来たばかりには見えなかった。
青信号に変わり、足を進めながら彼を見つめる…。
久々に見た計人君の横顔…
綺麗すぎる輪郭… 陽に透けて輝く栗色の髪…
色白な肌に、よく似合っている…。
典型的な美少年の計人くん…。
姿形は…男らしく変貌を遂げても、見た目の美しさは子供の時と全然、変わらない…。
目を惹く…
どうしても注目されてしまう目立つ容姿…。
カランカラン…
店に入ると、頭上で静かに鐘がなった。
今風の、先にカウンターで注文する形態のカフェではなく、レトロな喫茶店を私は計人くんとの待ち合わせ場所に選んだ。
子供の頃からある喫茶店で…ゆっくり計人くんと話せると思ったからだ。
私は真っ先に窓際の席へ向かう。
「…計人くん…ごめんね…待った…?」
頭上から話しかけると、ビクンと体を震わせ、
計人君は私を見上げた。
その目に、怯えたような光が浮かんでいる…。
私もつい、視線を逸らしてしまう…。
あんなことがあった後だ…
まともに、顔なんて見れない…
「美弥…ごめん、全然、待ってないから大丈夫…わざわざ、ごめん…座って…」
「… うん …」
私は座って、計人くんと同じ、珈琲を注文する。
「… … …」
しばらく、無言が続く…。
珈琲…早く来ないかな…
私は、計人くんの顔を見ず、
ただただ、自分の膝を見つめた…
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