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日常

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どんなに嫌でも…苦痛でも…
朝はやってくる…

ああ…朝が来た…

止まない雨はない…なんて、
人は辛い状況にある他人に、慰めのように言ったりもするけど… 確かに、いい言葉なのかもしれないけれど…
それはごく、当たり前の自然現象であって…

その人にとっては、雨が滅茶苦茶に降り続いている土砂降りの現実…まさに今が、辛いのであって…
いつか雨はやむから頑張れって…そんな先のことを、楽観的に語られても、困る… なんて…  

今…そんな風にマイナスに考えてしまう俺は、すでに気持ちがすさんでいるのかもしれない… 
まあ、俺は男だし、あんなこと、別にたいしたことでは、ない…  
小雨が降ってる程度… いつか止むだろう…  
俺は無理矢理に、人ごとのように…客観的視点に立つことにする…

ああ…それにしてもやはり、
仕事に行きたくない…

本当に、行きたくない… 
仕事が繁忙だとか、複雑だとか、そんな理由ならまだ、対処のしようがある…がむしゃらに頑張ればなんとかなる…

だが、あんなことがあったのに…
真中と岡田と顔を合わせる…合わせないといけないこと…
それだけが苦痛だ… 


なにより、精神的には全力で二人を、拒否していたのに…

身体があんな風に反応してしまったこと…真中に…そして、真中にそそのかされた岡田に…
あんな風に色々な場所を弄られ…結果として…イカされてしまったこと…

もはや、男として…   …屈辱でしかない…


俺はなんとか身支度をして、トボトボと会社に出勤する。
その足取りは当然重い…

とにかく、なるべく二人の顔を見ずに…なるべく関わらずに、ひたすら目の前の仕事を片付ける…

それが俺の本日の…最大の、課題だ…

「わっ!!」
「っ… !!?」

「おっはようございます、新名さん!ご機嫌いかがですか?」

こんな…子供じみたことを俺にしてくるのは、会社の中でアイツしかいない…

恐る恐るゆっくり振り向けば、
想像通りだ…

にこにこと…綺麗で…眩し過ぎる…多分女の子だったらメロメロになるであろう笑顔を…男の俺に向けてくる男…

        真中だった… 


 
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